2019年7月22日より爱奇艺にて配信開始。全53集。
『致我们单纯的小美好』、『流星花园2018』と、このところヒット作への出演が続く 沈月 の最新作です。
二人の女性・七月と安生の友情、憎しみ、葛藤が織りなす壮大な物語です。
オススメ度
映画版についてのあらすじ・感想は⇨中国映画『七月与安生』Soul Mate 七月と安生
基本情報
邦題:日本未公開
英題:Another Me
原作:安妮寶貝の同名小説
監督:崔亮
主演:
沈月
、陈都灵、熊梓淇、邹廷威
(名前のリンクをクリックすると微博のページに飛びます)
【配役】
李安生・・・この物語の主人公のひとり 演:
沈月
林七月・・・もうひとりの主人公 演:陈都灵
苏家明・・・七月と安生とは同級生。七月の彼氏 演:熊梓淇
阿潘・・・バンドマン。安生の彼氏 演:李逸男
韩东 演:邹廷威
林九月・・・七月の弟 演:梁靖康
田迅雷・・・七月とは大学の寮友 演:崔宝月
许天・・・七月とは大学の友人 演:乔骏达
予告編
簡単なあらすじ
第1集:安生七月初次邂逅(安生と七月、初めての出会い)
高校時代の出会いに遡る。
ある雨の日、傘を持っていない七月が雨宿りしていると、安生が傘を手渡して去っていった。七月には顔が見えず、それが誰だかわからなかった。
その翌日以降、学校でその相手を探した。そして李安生であることを突き止めた。
七月は品行方正な優等生で将来のこともしっかり考えている。一方で安生は学校をサボったり遅刻したりの不良学生。全校集会で反省文を読み上げても、一向に反省の色はない。それどころかふざけて生徒の笑いをとる始末。主任教師は怒り心頭である。七月は自宅で両親に安生のことを話す。
高校2年のある日、安生が男子学生といざこざを起こす。七月が安生の手を掴んでその場から逃げる。安生は「またあんた?」七月は安生の素性を調べたことを明かす。安生の父は幼い頃に離婚しておらず、母も北京に行ったっきり、つまり安生はひとりだ。七月は安生に手を差し伸べたいと思っている。
(注:舞台は宁波(ニンボー)、上海近くの都市)
主任教師は安生のあまりの悪行に、とうとう母親(曾黎)を学校に呼んだ。母は謝るばかり。「私のせいだ」と自分を責めている。
安生の家はしかし貧しい家ではない。寧ろ豪邸。安生は部屋を散らかし放題。母は「私に帰ってきてほしいの?」と訊くと頷く安生。
李母娘は七月を連れて食事に行く。安生の母親は七月に安生のことを託す。「安生を連れて行かないのですか?」「ええ、連れていけない」それを洗面所帰りに遠目で聞いた安生は「勉強なんかしない。なんであんたは退学させられるかどうかって時にならないと来ないのよ!」と涙ながらに反抗する。母親は「ごめんね」と言って安生を抱きしめる。安生も「行かないで」とまた泣く。
帰宅後、安生は部屋に鍵をかけて閉じ籠ってしまった。安生がベッドから起きると母親の姿はなかった。焦る安生。一通の置手紙を残して母は北京へと帰っていった。
七月が安生の家を訪れて、安生に寄り添った。安生は母とのことを語った。それを聞き、七月は「これからは私があなたに寄り添うわ」「ずっと、永遠に寄り添っていて…」
翌朝、七月が目覚めると既に安生は朝食の支度をしていた。「早くしないと遅刻するわ」「それって…?」「退学はやめたわ。ひとりの人が私を変えたの」
それからふたりは日々の行動を共にする。
再び、七月と安生と母親の3人で食事をする。もう安生は母親に反抗的な態度は見せない。会計は安生が母親のクレジットカードを持っていく。クレジットカードの控えには”3000元”とある(現在のレートでも5万円弱)。このうち約1800元は七月と安生の懐に入ることになる。
学校で事件は起きた。
七月と安生が教室に戻ると、安生の机と鞄が外に出されている。同級生が鞄を調べて約1800元のお金を見つけた。”班费”(クラスの活動資金のようなもの)を安生が盗んだとして没収しようというのだ。安生はそれは自分の金だと主張する。七月もこれは安生のお金だと証言し援護する。ここに苏家明が安生に加担してきて、その場がカオスと化す。主任教師の登場で治まった。教員室に呼ばれた安生は主任教師と話をする。これまでの行いから、主任教師も安生の主張を信じない「お前は過ちを犯してばかりじゃないか」「確かに以前はそうでしたけど、それは過去のことでしょ。今日は潔白だわ」と、そこへ男子学生が「先生、僕たちが間違っていました」と報告してくる。一件落着。
その日の帰り、安生は七月に「今日はありがとうね。苏家明にも感謝しなきゃ」七月は安生を自宅に招いて家族と共に食事をした。ここで七月の弟・九月も登場。団らんを楽しむ。七月の母親(刘洁)が安生を家族同然に扱ったので、安生は幸せだった。安生はその晩泊まった。
翌朝、ふたりは苏家明のクラスに行ってみると、彼は女子学生たちに囲まれる人気者だった。
第2集:安生跟踪家明(安生、家明を尾行する)
安生は家明を尾行した。安生が苏家明に気があるためではなく、七月の為である。しかし、苏家明のことを調べれば調べるほど、七月は落ち込んでいくのであった。
夜、七月の家にて。七月は家明にラブレターを書こうとしているが、筆が進まない。安生の方はこう書けば?という文章が次々と浮かんでくる。安生が七月のために一肌脱いだ。毎日最後の授業が終わると、速攻で家明の家のドアにラブレターを貼った。家明は誰が毎日ラブレターを置いていくのか、気になって仕方ない。ある日、安生がラブレターを貼ったが、家明も後に続いてきた。慌てて安生は屋上に逃げたが、家明も追う。安生危うし、しかし寸でのところで家明の母親がやってきて助かった(なぜ家明が屋上にいることがわかったのかは不明、しかも、それでいて「なんでこんなところにいるの?」とか訊いているしw)。家明はそのラブレターを「宝箱」に仕舞った。
その後、家明はひょんなことから七月の携帯電話番号を知り(前に自宅の電話で見た番号)、電話を掛けた「君か」
それからというもの、家明は七月を意識した。七月は家明と一緒にいる時間が多くなり、安生はまた孤独を感じ始めていた。
ひとりで街を歩いていた安生、あるバーでバンドがライブをしていたのに参加した。ヴォーカルの男性・阿潘(李逸男)に手を引かれて、舞台に上がって一緒に騒いだ。安生の同級生がバンドのメンバーだった。
後日、その阿潘が学校に安生を探してやってくる「李安生を知らないか?」「知らない」という声の中、七月が「知ってるわよ」と阿潘の前に立った。しかし七月が相手するまでもなく、同級生・周浩(朱振豪)たちが阿潘を連れて行き、一戦交えた。安生が「何してるの?!」と阿潘に駆け寄り、周浩らを睨みつけた。阿潘はただ安生にプレゼントを渡しに来ただけだった。壊れてしまったが。
品行方正な七月と素行の悪い安生はここで意見が対立して口論になり、別れた。ひと晩、互いにモヤモヤと過ごし、翌日安生は七月に謝って仲直りした。
学校で模試が行われた。七月は出来が悪かったようである。
その頃、七月の父親は会社で苦境に立っていた。
第1集 第3集第3集:安生错过考试(安生は受験しそびれる)
受験前日、七月のおじいさん(李光复)が「受験に失敗したっていい、全力を尽くすことが大事なんだ」と七月と安生を励ます。七月は最近の父親の様子がおかしいことを気にかけていた。
突然、七月の父親の会社の従業員が「金返せ!」と家に押しかけてきた。七月と安生は動揺する。暴動の最中、七月のおじいさんが頭に大怪我を負い、病院に運ばれた。病院に残る、と言う七月を母がなだめて家に帰す。翌朝、安生が病院に行き、七月は受験に行った。安生が病院に着いた時にはおじいさんは亡くなったところだった。七月からの電話に「今、検査に行ったわ」と嘘を吐く。
安生は機転を利かせて、七月におじいさんの「大丈夫だ」という声(録音)を電話で聞かせて落ち着かせる。しかし、その後、安生が学校に入ろうとした時、無情にも門は閉められた。
七月が試験を終えて出てきた「良くできたわ。特に英語が簡単で」迎えに来ていた両親が無言で俯いていたのを見て七月は事態を悟った。
七月の父親の方はというと、やっと社長が登場(今までは弁護士の李勇)、詫びてきた。退職金代わりか札束がどんと置かれる。父親は社長を怒鳴りつけた。
それからひと月が過ぎ、七月は家明と会った。七月の帰り際「今晩、7時に行くよ、大事な話がある」そこに安生が顔を見せた。この時にふと、家明はあの屋上に追い詰めた手紙の届け主が安生だと気づいた。
安生は七月に「絶対告白よ」と言い、家明役を演じ予行演習をした。
家明が七月の家に来た。一緒に鍋だ。
その後、家明は七月を外に連れ出した。七月にネックレスをプレゼントする。しかし、そこまでだった。結果を安生に電話すると「え?告白はなかったの?」と驚かれる。
安生と七月と家明で山登りに出かけた。元気な安生が「早くおいでー」と言うのに対し、七月は「もうだめ、ふたりで行って」と途中リタイア。その先にある祠にて仏様にお祈り。(ここで安生と家明に秘密できごと。第13集で明かされる)
七月と再合流すると、七月は「一つ、謝らなければならないことがあるの。あの手紙は自分ひとりで書いたんじゃないの」ここで安生の予行演習が効いた。七月は家明に「君を好きじゃないなら、誰が好きなんだ?」と言わせた。カップル成立、しかし家明の心には安生が…。七月も薄々気づいている。
七月は第一志望の大学に合格した。
浪人する安生はようやく意を決して母親に電話するが、七月の両親から既に事情は聞いて知っていた。それが元でまた口論してしまった。母親との電話を切った安生は阿潘に電話を掛け直すが、七月が携帯電話を奪い取った。
第2集 第4集第4集:安生远去西安(安生は遠方の西安へ行く)
安生は「浪人しない」と言い出した。大学へは行かない意向だ。七月の両親が安生を説得する。しかし意志が固い。「じゃあ、これからどうするの?」「北へ行く。なんとかなるわ」と言い出すので、また両親がやいのやいの騒ぐ。
安生が阿潘と共に旅立つ日がきた。駅まで七月と家明が見送りに来る。
安生が到着した先は西安で、阿潘の友人・豪哥の部屋である。そこで安生は阿潘の彼女と紹介された。夜中、安生は七月に手紙を書いた。
その七月の方はいよいよ大学入学である。田迅雷と寮友になる。田迅雷はなかなか人懐っこい性格である。
安生は豪哥の部屋を掃除し、洗濯もするが、阿潘はというとTVゲームばかり。仕事や家を探さなきゃ、と言う安生の言葉にも生返事。とうとう安生は怒って部屋を出ていった。安生は列車の窓から携帯電話のSIMカードを投げ捨てていたが、どこかで調達したようで、七月とメールのやりとりをして気を紛らせている。
行くアテがなかったのか、安生は豪哥の部屋に戻った。3人分の料理を作ってふたりを待つ。帰ってきた豪哥と阿潘は険悪な雰囲気である。仕事を紹介したのに阿潘は豪哥の仕事仲間とやりあってしまったらしい。豪哥がフォローしたが、阿潘に対して憤っている。豪哥は「出ていってくれ」と言った。出ていったふたりは最悪の状況だ。阿潘は怒りの矛先を安生に向けてしまった。安生と激しく口論になり別れた。ひとりになった安生は七月に電話を掛けるが、七月は小論文で忙しかった。街を歩いていると、安生を探して走り回っていた阿潘と再会する。「俺が間違ってた。怒らないでくれ」とバックハグ。安生の顔が笑顔になった。
安生はバーで働き始めた。休憩時間には七月に手紙を書いた。
第5集:七月带安生参观学校(七月は安生を連れて学校を見学させる)
冬になった。七月と家明は旅行に出かけた。ホテルの部屋は別々。七月は家明と付き合っているが、どこか距離を置いている。夜、エアコンが壊れていると七月は家明の部屋に行った。家明は「誓って何もしない」と同じベッドで寝る。ふたりはなかなか寝付けない。ふと、家明が「抱きしめてもいいかい?」と訊くと七月は頷く。七月は家明の腕枕の中で寝た。
安生の方はまた阿潘と喧嘩した。頭を怪我し、安生はそのまま上海へ行った。七月に会いに。いきなり訪問してきた七月は喜び勇んで質問攻めする「そんなに質問ばかりされたら、どう答えていいかわからないじゃない」七月は安生を連れ回して学校を案内する。その後は家明とも合流。会話の流れで七月が安生の頭を触ると、安生の頭の傷が見えてしまった。「その怪我、どうした?阿潘にやられたのか?」「自分でやっちゃっただけよ」安生はその晩、七月の寮に泊まった。
阿潘は七月の寮に安生の顔写真を印刷した”探し人”の貼り紙を出していた。寮母が「何してるの?」と紙を剥がそうとしたが、阿潘が必死に訴えるので、寮母自ら「李安生!李安生!出てきなさい!」と怒鳴る。その声は七月に届き、安生を起こした。安生と七月が出ていき、騒ぎが大きくなった。結局、警察沙汰になった。
警察にて聴取を受けた4人、安生が怪我は自分でやったものだとここでも主張し、阿潘を庇い続けた。そのまま聴取は終わり、警察署を出ると、着替えに寮に戻った七月と安生、七月は安生の言うことが皆嘘だと悟り、心配で仕方ない。嘘をつき続ける安生に七月は執拗に詰問する。一方で喫茶店に入った家明と阿潘、家明が一方的に説教をする。
結局、安生と阿潘は一緒に西安に戻ることになった。駅で見送る七月と家明。七月と安生はハグする。七月の肩越しに家明と目が合う。阿潘は家明に「ここが我々の居場所だ。いつでも訪ねて来てくれ」と名刺を渡した。
第4集 第6集第6集:许天追求七月(许天が七月を追い求める)
年が明けた。
大学では七月に馴れ馴れしくする男性がいる。许天だ。许天は経済学部(七月の在籍する学部)に転籍してきた。キャンパスでも七月と许天が付き合っているという噂が立ち始めた。七月はそれを気にしている。
ある日、七月が夜中にうなされる。田迅雷が異変に気づいた。七月は汗をかいている。熱もある。風邪だ。田迅雷は许天を呼んで病院に担ぎ込み、七月は入院した。七月が退院すると许天が食料持参で迎えに来た。家明が寮の前で待っていた。家明と许天は初対面。七月は许天と田迅雷と別れて家明とデートに出かけた。
家明が七月に電話を掛け「田迅雷と一緒に食事に行こう」と誘った。待ち合わせには田迅雷のみならず、许天も来ている。海鮮料理屋に行くことになった。そこは豪勢な店で、家明が奢ると言っていたが、会計は1600元(現在のレートでも約25,000円)。結局は许天が奢った。许天の登場によって家明の心は不安定になっている。
七月は気持ちを整理するためにも安生に最近の出来事を手紙に書いた。安生はなんとか阿潘と生活を続けていた。家明は阿潘の動向を微博で調べてみた。微博では投稿が全削除されていた。不安に駆られ、安生に電話を掛けてみると繋がらない。以前阿潘から貰った名刺の店に電話を掛けてみても、引っ越して、今はどこにいるか知らないとのことだった。七月にもそのことを話した。七月は「手紙にもうまくやってるって書いてあったわ」と安生に電話を掛けた。契約が解除されていた。
安生から電話が掛かってきた「私達、別れたわ」七月はもう驚かない。安生は七月と合流した。一緒に大学近くのホテルに泊まる。安生が浴室に入る。七月はベッドでうとうとしていたが、田迅雷からの電話で目が覚めた。まだ安生は出てこない「安生!安生!」と浴室のドアを開けると・・・
第5集感想ほか
沈月 はもちろん、陈都灵もなかなか役に合ってる感じがします。映画版では語られなかった細かい出来事が事細かく描かれていて、好印象な出だしです。
安生の母親役の女優さん、なかなかの美人さんです。
クレジットカードの控えから、第1集が2007年5月時点であるとわかりました。
全53集を見終えて。この最初の6集の登場人物たち(许天、田迅雷、阿潘、弁護士・李勇(実はこの人が超重要人物!))が最後の最後まで絡んできます。単なるちょっとしたエピソードかと思ったら、伏線だったり。