麻泽浩は向秦羽を殺し損ねて逃走し身を潜めます。そして撮影現場にお手製の爆弾を持って侵入します。奇しくもクランクアップ前のラストシーンは1936年に撮影していて撃たれた『黄埔風雲』と同じ。1936年と現代がシンクロします。金阿银や李龙大らが必死で麻泽浩の行方を追いますが・・・?
胡一天 と陈钰琪主演による時空を超えた恋愛&ミステリードラマが爱奇艺にて配信されています。全30集。
あらすじは現在は第28集まで。
基本情報
邦題:さよなら、あの日
英題:See You Again
監督:王枫
主演:
胡一天
、陈钰琪、王天辰、白冰、刘怡潼、代文雯、黑泽、张雪菡、朱梓溪
【出演:配役】 向秦羽・・・民国の映画スター 演: 胡一天 池宇・・・向秦羽にそっくりの現代の俳優 演: 胡一天 (2役) 金阿银・・・現代の新人脚本家 演:陈钰琪 金子・・・金阿银にそっくりの民国の女優。向秦羽を撃ってしまう 演:陈钰琪(2役) 陈沐沐・・・テレビプロデューサー 演:白冰 狄沪生・・・1936年に向秦羽と共演している老人 演:王德顺 李龙大・・・金持ちの若手俳優 演:王天辰 菅野・・・金阿银の友人で陈沐沐の部下 演:朱梓溪 滕溪・・・池宇の大学の同級生で女優 演:张雪菡 陶陶・・・現代、意識不明で入院しているメイクアップアーティスト実習生 演:代文雯 杨小云・・・1936年、向秦羽のサイン入り写真を手に自殺 演:代文雯(2役) 金川・・・金阿银の弟、本名は金阿宝 演:黑泽 麻泽浩・・・陶陶の恋人。池宇に恨みを持つ 演:刘怡潼 杨达荣・・・杨小云の兄、向秦羽に恨みを持つ 演:刘怡潼(2役) |
あらすじ
第25集(金阿银受伤住院:金阿银は怪我をして入院する)
麻泽浩は既に李龙大と向秦羽が結託していることを察している。そのうえで李龙大に殺させようとしている。
麻泽浩は20年前からのことを話し始めた。乱暴な父親を池に突き落として殺し、孤独であったところを陶陶に救われた。陶陶は大人になるとメイクアップアーティストの見習いになった。池宇を担当したところ、先輩からキツく叱られた。それを池宇がなだめた。陶陶は池宇に恋心を抱き、頻繁にSNSでメッセージを送り付けた。しかし池宇は鬱陶しくなり冷たくなった。陶陶は自殺をほのめかすメッセージも送ってきた。それらが無視されると本当にガスによる自殺を図った。
向秦羽は縛られていたロープを隠し持っていた刃物で切り、反撃に転じる。麻泽浩は向秦羽を捜しに来た金阿银を人質に車で逃走した。車は障害物にぶつかって止まる。金阿银は頭から流血し、病院に運ばれて入院した。
向秦羽・金阿银・李龙大の3人は病室で話をした。李龙大はICレコーダーを奪われて壊されてしまったが、まだ隠しカメラも仕込んでいたのだ。「これで証拠は掴んだぜ!」と向秦羽とハイタッチした。
第26集(向秦羽第一次生日宴:向秦羽の初めての誕生日パーティー)
拉致現場に急行した金川もまた怪我をした。彼は病院ではなく、陈沐沐の自宅で治療を受けた。陈沐沐は離職も金川との別れも決意していた。
金阿银は退院して自宅に戻ったところで菅野に怒られた。消息不明になっていたので撮影現場も混乱したのだ。
金阿银と向秦羽は陶陶の見舞いに行った。担当看護師から麻泽浩が実に献身的に看護していたことを聞かされた。看護師が出て行ったあと、ふと向秦羽は陶陶と瓜二つの女性の名前が杨小云と名乗っていたことを思い出した。帰宅してPCで検索をする。撮影していた映画の名前は『风流艳谭』だったことも思い出す。杨小云は監督から脱ぐように強要され、怒鳴られた。逃げ出して向秦羽に助けを求めるも無視された。最期は絶望して建物から飛び降りた。向秦羽は「池宇と同じだ」
池宇の父親から電話があり、今日が池宇の誕生日であると知る。池宇の両親を招待して誕生日パーティーを行う。向秦羽は私生児であり、自分の誕生日を祝ってもらったことがない。それゆえ誕生日を祝ってもらうのは人生で初めてであり、「家族」の温かみを知った。
第25集 第27集第27集(向秦羽金阿银片场遇危机:向秦羽と金阿银、撮影現場での危機)
陈沐沐は金川と出会った場所・スポーツバーで最後の酒を交わした。翌日、会社に退職届を出した。
狄沪生は一足先にクランクアップした。1936年当時は子役だったこの老人はスタッフ達にとても愛されている。向秦羽は「頼みがある」と耳打ちをした。
向秦羽と金阿银に監督から「脚本を修正して黒衣の怪しい人物と対峙するシーンを撮影する」というメッセージが入った。伝わっている『黄埔風雲』の資料から当時を再現するというのだ。1936年のあの日と同じことが繰り返されるのか?金阿银は「明日は撮影に行かないで!」と泣いて懇願した。
翌朝、金阿银が目覚めると既に向秦羽は既にいなかった。そして金阿银が以前から欲しがっていた黒のドレスが置いてあった。それを着て撮影現場に急いだ。現場では麻泽浩が自作の爆弾を持って侵入を果たした。向秦羽は現状が1936年当時とシンクロしていることに気が付いている。「ならば彼はこの中にいるはずだ」と現場を見渡す。傍にいた滕溪が呟きを聞いて「さっき怪しい人がいたって言ってたわ」
捜している最中に李龙大と会った。「麻泽浩がいる」
近くで騒ぎが起きた。ふたりは駆けつけてみると金阿银がいっぱいある小道具の拳銃を漁っている。「この中に本物の拳銃があるはずなの!」彼女は泣き喚いている。向秦羽は却って冷静さを取り戻した。事情を知る李龙大が冷静に事態に対処しようと行動している。他のスタッフにも声を掛けて協力を仰いだ。
落ち着きを取り戻した向秦羽と金阿银のふたりは最後のお茶をして思い出話に花を咲かせた。
結局、麻泽浩は見つからぬまま撮影に臨んだ。1936年当時と同じシーンをこなした。今度の銃は本物ではない。撃たれて死ぬことはなかった。再現しないのか?
ホッとしたのも束の間のことだった。突如、爆発が起きた。
第28集(向秦羽逃过一劫:向秦羽は惨事を免れる)
向秦羽は瓦礫の下敷きになった。彼には生涯の出来事が走馬灯のように流れているのが見えている。そして杨小云が現れ「さぁ、私と行きましょう」と言ってきた。「俺は死んだんだな?」しかし金阿银の自分を呼ぶ声が聞こえる。彼は行かなかった。死ななかった。
救助活動の中、李龙大が「麻泽浩!」と叫んだ。見つかった!彼は走って逃げたが、車にはねられた。
重傷を負いながらも陶陶の病室へ辿りつくと、生命維持装置を止めた。陶陶に「ごめんな」と言って窓から身を投げた。陶陶の目からは涙がこぼれ落ちた。
向秦羽はと言うと、医者が「奇跡だ」というほど全く怪我がなかった。目を覚ました。目の前に金阿银がいた。「全て終わったのね」と安心した。
金阿银は陈沐沐に呼ばれた。会社を辞めて独立することと、それに伴い以前に契約したものは破棄されることを告げられた。そして独立した会社の方で改めて契約したいとの申し出を受けた。
向秦羽は現代に留まれるかと思っていたが、まだ終わっていなかった。突然手が半透明に透けた。ショックを受けて金阿银との約束をすっぽかしてまで李龙大を訪ねた。「もし俺がいなくなったら、金阿银のことを頼みたい」
向秦羽は何事もなかったように金阿银の前に現れて、素直に謝った。
金阿银もまだ終わっていないことに気づいてしまった。翌朝、目覚めたら向秦羽の姿がなかった。電話もつながらない。
捜し回って、見つからなくて、疲れて帰ってきたら向秦羽はいた。どこへ行っていたのかを聞くと「明日になればわかる」
第29集(向秦羽金阿银婚礼进行时:向秦羽と金阿银の結婚式が進行中)
金阿银が目覚めて「向秦羽、向秦羽」と話しかけるが返事がない。飛び起きてみると向秦羽がいない。今度はテーブルにメモと箱が置いてあった。箱の中には純白のウェディングドレス。指定の教会に来るようにとあった。
教会でふたりきりの結婚式を挙げる。
一緒に水族館へ遊びに行く。向秦羽の手がまた透けてきた。金阿银に気づかれないように隠れた。金阿银が捜せど捜せど見つからない。途方に暮れていると向秦羽がカメラを見せながら「これを買ってたんだ」と姿を現した。
金阿银にはいつ本当にいなくなってしまうのか、気が気でない。できる限り一緒にいるようにした。
向秦羽は金阿银に目隠しをしてある場所に連れて行った。目隠しを外すとマンションの一室。「君へのプレゼントだ。俺がいなくなったら、引っ越してくるといい」
外は寒い。向秦羽はホットコーヒーを買いに行った。「大丈夫だよ、すぐ戻ってくる」
しかし、それは叶わなかった。2杯のコーヒーを置いて向秦羽は消えてしまった。
第30集(向秦羽金阿银梦醒再相遇:向秦羽と金阿银は夢から覚めて再会する)
池宇は病院のベッドで目を覚ました。横には狄沪生がいた。向秦羽に頼まれていたのは池宇のことだったようだ。
そして1936年では向秦羽が目を覚ました。生きていた。順調に回復して退院すると、警察署へ行った。自分を撃った女性に会いに行った。金阿银に瓜二つのその人は金子と名乗った。彼女を釈放させるようにお願いし、更には大金を渡した(プロデューサーの金だが)。別室へと案内され「容疑者を全員集めました」とその中に麻泽浩と瓜二つの人物を見つけた。しばしふたりは睨みあった。しかし「この中にはいない。全員釈放してくれ」と刑事に告げた。彼は杨达荣、杨小云の兄である。杨小云の墓に案内してもらい、墓前で深くお辞儀をした。
現代、金阿银はというと向秦羽と出会ったあの日のバスの中にいた。いつの間にか眠っていたようだ。時間が戻っている。「今までのは全部夢・・・?」金阿银は陶陶、麻泽浩とお茶した。(陶陶が生きている!)夢のような話をふたりにしたのだが、全く信じてもらえない。それどころか呆れられている。
陈沐沐と金川は今度もスポーツバーで出会うようだ。今度はうまくいくだろうか?
金阿银が欲しがっていた黒のドレスは他の人に買われてしまった。
1936年、プロデューサーは向秦羽のスキャンダルを報じる新聞を手に興奮していた。映画は未完成で終えることにした。建物の下に少年狄沪生がいた。プロデューサーに言った「俺がいなくなってからは狄沪生で映画を撮ってくれ。彼をよくしてくれ。彼は凄いんだ。信じてくれ。彼は稼ぐぞ」
向秦羽は母親と再会した。一緒に暮らすことを提案した。その後『黄埔風雲』のポスターが捨てられているのを拾った。そして思いついたようにサインを書き、横に金阿银にわかるようにイラストを描き添えた。
抜け殻になったように無気力な日々を送る金阿银。ある日、街中で『黄埔風雲』のポスターを見つけた。そしてその中のサインとイラストを見て涙を流す。「夢ではなかった」と。
感想ほか
どんな結末を迎えるのかを楽しみにしていました。日本のドラマでしたら、再びタイムスリップさせて「めでたしめでたし」とさせそうです。その場合には池宇をどうするか?という問題が残りますが。本作では安易な再会はさせませんでした。最後に金阿银はポスターを見て全てを察することになります。中国国内では視聴者の評価としてはまぁまぁ普通といった感じなのですが、私個人としてはラストシーンを思い出すたびに胸が熱くなります。結構気に入ったドラマになりました。
最後ははっきりと映していませんでしたが、我々視聴者は想像にお任せされたのですよね?