2021年の中国映画にて春節からずっと1位をキープしていた本作、10月30日に『长津湖』にとうとう抜かれましたが、堂々第2位です。
事前にあらすじは読んでいませんでした。ジャンルがファンタジーでしたので、なんとなく「タイムリープして若き日の母親に会う物語かな?」くらいに思っていました。それだけではないところが、大ヒットに繋がったのでしょう。TOHOシネマズ日本橋での東京・中国映画週間2021にて。コメディ映画でもあります。
李焕英は贾玲の母親の実名です。48歳で事故死したのだそうです。贾玲はコメディアンで相声の人。映画の監督をするのはこれが初です。日本での北野武監督のような存在。
オススメ度
基本情報
邦題:こんにちは、私のお母さん
英題:Hi,Mom
監督:贾玲
主演:贾玲、张小斐、沈腾、陈赫、刘佳
予告編
あらすじ
贾晓玲(贾玲)は母親・李焕英(刘佳)に親孝行できなくて悔しく思う日々。それでも李焕英はニコニコしている。ある日、母娘で二人乗りしていた自転車が車に撥ねられた。李焕英は意識不明で入院した。贾晓玲は病院内をフラフラ歩いてTVを見つけた。そこには1980年代初頭の白黒映像が映っている。贾晓玲はその映像を見ている内に、吸い込まれるように1981年の世界にタイムリープした。
タイムリープした先は母親が勤めていた工場。母親・李焕英(张小斐)と出会う。工場では誰が1番にTVを買うかに関心があった。そこで贾晓玲は李焕英を工場で初めてTVを買った人物にすることに成功した。
工場内でのバレーボール大会が間近に迫っていた。この大会にてライバルの王琴(韩云云)が工場長に見初められ、その一人息子の沈光林(沈腾)と結婚することになるはずなのだ。王琴は現代にてなにかと自慢話をする嫌な女性だ。贾晓玲はなんとか沈光林と李焕英を結婚させるべく奔走する。
しかし、李焕英が結婚相手に選んだのは、父である贾文田(乔杉)だった。そこには深い理由があった。それに気づいた贾晓玲は涙が止まらなくなる。
感想など
主演の贾玲を見た時に、「なんでこの人が主演なのだろう?」しかし、この物語は美人や可愛い女優さんでは成り立たないのです。年齢が40歳に近い贾玲ではない方が良いとは思いますが、観終えた後となっては「まぁ、これはこれでありか」と思うようになりました。
タイムリープして自分の親に会うのはよくある物語です。中国映画の『乘风破浪』や香港映画の『新難兄難弟』など。「そういう話ならいいや」と思う人も多いかもしれません。本作は残り15分くらいのところに「ある仕掛け」を用意しています。その仕掛けの真相を知った時、劇中の贾晓玲と共に涙するのではないでしょうか。
出演者に沈腾の名前があるにもかかわらず、なかなか登場してきませんでした。やっと登場したとき、カッコつけてる沈腾の姿に「ぷっ」と吹き出してしまいましたが、周りの客席で笑っている人はいませんでした。恥ずかしかったです。なぜ笑ってしまったかというと、彼のコメディ映画での可笑しい姿ばかり見てきたからです。
贾玲の実父・贾文田は現代のシーンにて本人役で登場します。
2022年1月公開予定です。