九把刀の原作・監督で大ヒットした台湾映画『那些年,我們一起追的女孩』の柯震東、ゲーム原作で映画化・ドラマ化された『返校』の映画版主人公を演じた・王淨、同じく大ヒットした『我的少女時代』のヒロイン・宋芸樺、『賽德克·巴萊』の主演であり、『KANO』の監督を務めた馬志翔。このキャストだけでも「見ておきたいかな」と思いますが、意外にも面白くて泣ける映画でした。
わずか3日間だけの特別上映とはもったいないです。土曜日に行きましたので、クリアファイル3枚、ポスター、アクセサリーのお土産付きでした。
「月下老人」とは縁結びの神様、略して「月老」。そして輪廻転生を扱っています。
オススメ度
基本情報
邦題:月老 また会う日まで(特別上映会)
邦題:赤い糸 輪廻の秘密(全国公開)
英題:Till We Meet Again
原作:九把刀の同名小説
監督:九把刀
主演:柯震東、王淨、宋芸樺、馬志翔
予告編
あらすじ
石孝綸(愛称:阿綸)は夕立の歳の雷に打たれて死んだ。彼が小学5年生のときに転向してきた女の子・洪菁晴(愛称:小咪)に一目惚れした。自己紹介をしているその時から「好きだ、結婚して!」と毎日のように言っている。小咪からは「不要!」と毎回フラレている。その頃、阿綸は子犬が虐められているのを助けた。その犬は阿魯といい、後に小咪が引き取って育てている。阿綸が死んで間もなく、阿魯も病気で余命宣告を受けた。小咪は「あなたまでいなくなったら、どうすればいいの?」と悲しむ。なお、ここで登場の獣医役は『那些年,我們一起追的女孩』のクラスメートを演じた蔡昌憲である。
さて、冥界に行った阿綸は受付に行く。前世の功徳によって白黒の珠の数が違う数珠を付けられる。阿綸は雷に打たれた衝撃で記憶が薄れている。「これは何だ?」と手にした冊子、それは彼の前世の歴史。数々の生物を経験している(ここは終盤での伏線にもなっています)。隣の部屋では愚図っている女がいた。これが黃文姿(愛称:Pinky)。阿綸が覗くと「何見てんのよ!」とヒステリーを起こす。
この冥界で最終試験まで残ると「月下老人」になれる。途中で脱落すると、その時点で即「転生」する。どんな生き物に転生するかはわからないようだ。皆「月下老人」になりたくて奮闘する。最終試験のペアを組む羽目になった阿綸とPinkyは無事にクリアして「月下老人」となってこの世へと戻ってくる。
「月下老人」は現世の人には見えずにカップルを赤い糸で結ぶ作業をする。ふたり、阿綸が育った街をぶらついていると、気配に気づいた阿魯が「ワンワン」と吠えながら寄ってくる。追って阿魯を捜しに来た小咪に「勝手に出ちゃダメじゃないの~」と連れ戻される。
ネタバレ:実は小咪には阿綸のこともPinkyのことも視えています。バイト先でドジばかりしていたので、祈祷師にお祓いをされた際に「あなた、視えているわね。でもそれを他人に明かしてはダメよ」と釘を刺されていました。そのため、阿綸に背中を向けると密かに涙ぐみます。ただ、「隣の女は一体誰よ?」と。
「月下老人」としての職務を全うすべく、小咪にはいろいろな男性との赤い糸を結ぼうとするものの、全て燃えてしまう。「佐藤健」でも「台湾のロックバンド・五月天のリーダー・阿信」でもダメだった。苦悩する「月下老人」たち。
小咪に恨みを持つ人物がいる。それが鬼頭成、500年前に盗賊をしていた時に小咪の前世である人物を「妹のように」可愛がっていたのに、頭を刺されて死んだ。ようやく今、復讐の機会を得て、小咪に迫ろうとしていた。
あの手この手で小咪の縁結びをしようとしたが、職権乱用をしてしまい、遂には冥界の牢屋に閉じ込められる。その頃、現世では阿魯が息絶えた。小咪は阿魯までも喪ってしまった。だが、牢屋に閉じ込められた阿綸とPinkyの窮地を救い、小咪の危機を知らせたのは他ならぬ阿魯であった。
阿綸とPinkyは小咪を助けに向かう。
阿綸は鬼頭成と闘うなかで、いくつか前の前世の記憶のひとつを思い出した。それは蝉だった。ようやく地表に現れたのに、ひっくり返ったまま起き上がれなかった。体には蟻がたかる。その蝉を助けたのは鬼頭成なのだった。「あの時は助けていただき、ありがとうございました。とても楽しい7日間でした!」そう言って頭を地面に打ち付けて礼を言った。何度も何度も。遂には鬼頭成から憑き物が落ちたようになり、現世から姿を消した。
感想など
百聞は一見に如かず。日本公開、あるいは配信される際にはオススメの作品です。にしなかったのは最後の闘いの時の映像がいまいち気に食わなかったからです。ファンタジー系ですので、この手の映画が嫌いな人には受け入れ難い面もあろうかと思います。
なお、『那些年,我們一起追的女孩』からクラスメート・勃起を演じた侯彥西も出演しています。
冥界にて最終試験を通り「月下老人」となる際にバックで流れる挿入歌がBABYMETALの「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でした。「歌の歌詞が聞き取れる?」それもそのはず、日本語でしたから笑。