☆4.5 2021年 中国映画 剧情 動作 悬疑 犯罪 香港映画

香港映画『金錢帝國:追虎擒龍』The Unbeatable

本作は2009年の映画『金錢帝國』の続編になります。 梁家輝レオンカーフェイ は続投ですが、役が異なります。前作を観ていなくても大丈夫です。タイトルは1976年の映画『追虎擒龍』から。本タイトルになる以前は『金錢帝國:巔峰之戰』、もしくは『金錢帝國2:四大探長』というタイトルで制作されていたようです。

1960年代~1970年代の廉政公署ICACもの、かつ呂樂ロイ・ロック吳錫豪ン・シックホーを扱った物語。呂樂ロイ・ロックを描いた映画では 劉德華アンディ・ラウ が主演した『五億探長雷洛傳リー・ロック伝 大いなる野望』が有名でしょうか。 劉德華アンディ・ラウ は近年『追龍』でも呂樂ロイ・ロックを演じました。『追龍』にて 甄子丹ドニー・イェン 吳錫豪ン・シックホーを演じました。

香港映画界を代表する俳優陣です。オススメでないわけがありません!

オススメ度

香港映画『追龍』Chasing the Dragon

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基本情報

邦題:日本未公開
英題:Once Upon a Time in Hong Kong、The Unbeatable
監督:王晶バリー・ウォン許悅銘ウーディー・ホイ
主演: 古天樂ルイス・クー  、  梁家輝レオンカーフェイ  、 吳鎮宇フランシス・ン 、  林家棟ラム・カートン  、 姜皓文フィリップ・キョン 、 胡然ミッシェル・フー 、 鄭則仕ケント・チェン 、 蔡潔ジャッキー・チョイ
【配役】
古天樂ルイス・クー  演: 陳克ハンク 、弁護士で廉政公署の現場指揮官
梁家輝レオンカーフェイ  演: 伍世豪ホー (跛豪)、四大家族の1人。実在のモデルは吳錫豪ン・シックホー
吳鎮宇フランシス・ン 演: 徐樂チュイ・ラック 、四大探長の1人、実在のモデルは呂樂ロイ・ロック
林家棟ラム・カートン  演: 白松安ナッシュ、廉政公署調査員、陳克の右腕
姜皓文フィリップ・キョン 演: 依劳七イーロン 、徐樂の部下の警察官であったが、後に廉政公署調査員となる
胡然ミッシェル・フー 演: 崔莹恩ヤンニー、陳克の婚約者かつ新聞記者
鄭則仕ケント・チェン 演: 豬油仔パジー、徐樂の部下
蔡潔ジャッキー・チョイ 演: 林善怡シャロン、廉政公署調査員

予告編

あらすじ

1970年頃の香港。

弁護士の陳克ハンク 古天樂ルイス・クー )は白松安ナッシュ 林家棟ラム・カートン )と街中で食事をしていた。突然屋台が一斉に移動し始めた。警察が来たのだ。違法営業で捕まるか、みかじめ料を取られる為だ。全力で移動する屋台にひとりの女の子がはねられた。警官たちは誰も助けようともしない。陳克ハンクらが急いで女の子を病院へ連れて行った。

翌日、法学部卒業を祝う会の席にて徐樂チュイ・ラック吳鎮宇フランシス・ン)が登壇してスピーチを行う。陳克ハンクは前夜の出来事について質問という形式で批判した。そのため、陳克ハンクは何者かに襲われる。

香港を統治するイギリス人の長官によって廉政公署ICACを設立することになり、陳克ハンクが抜擢された。陳克ハンクは自身の右腕として白松安ナッシュを連れてきた。廉政公署ICACにて働く人材を集めているさなか、伍世豪ホー 梁家輝レオンカーフェイ )や徐樂チュイ・ラックの前で粗相を犯した依劳七イーロン姜皓文フィリップ・キョン)がフルボッコの挙げ句に警察をクビになった。依劳七イーロン陳克ハンク廉政公署ICACに招き入れた。また、伍世豪ホーの手下で殺されかけた男も廉政公署ICACに入れた。

依劳七イーロンから毒品麻薬取引の詳細な情報を入手して、徐樂チュイ・ラック伍世豪ホーらの邪魔をした。新聞記者である陳克ハンクの婚約者・崔莹恩ヤンニー胡然ミッシェル・フー)らによって徐樂チュイ・ラックらのことが記事にされた。徐樂チュイ・ラックらも黙っていはいない。依劳七イーロンの自宅で伍世豪ホーの手下だった男を殺し、依劳七イーロンに罪をなすりつけた。依劳七イーロンは捜査員たちに疑われて窮地に陥った。また、陳克ハンクの婚約者・崔莹恩ヤンニーも暴漢に襲われて重傷を負う。

正式に廉政公署ICACが発足し、活動を開始すると、街中で賄賂を要求している警官たちを次々と捕まえた。香港市民から廉政公署ICACの存在が認知され、警察は信用を失墜させていく。

徐樂チュイ・ラック伍世豪ホーらは陳克ハンクたちに罠を仕掛けた。毒品麻薬があると偽の情報を流しておびき寄せて一網打尽にしようとしたのだ。万事休すか?その時、救世主が現れた。依劳七イーロンが火を放ちながら単身で突入してきた。そしてアジトの構造を熟知しているので、陳克ハンクらに逃げ道を教えた。だが、陳克ハンクらが逃げ切るのには時間が足りなかった。白松安ナッシュが自ら盾となって陳克ハンクらが逃げる時間を稼いだ。

陳克ハンク徐樂チュイ・ラック伍世豪ホー豬油仔ハジー鄭則仕ケント・チェン)の3人の絆にくさびを打ち込んで、仲たがいさせた。身の危険を感じた豬油仔ハジー徐樂チュイ・ラックの悪事の洗いざらいを白状させる。そして本丸の徐樂チュイ・ラック伍世豪ホーへと迫った。

感想など

白松安ナッシュ 林家棟ラム・カートン )が盾となったシーン、セリフもなく陳克ハンクに目で「ここは俺に任せて逃げろ」と合図を送ります。その直前に依劳七イーロン姜皓文フィリップ・キョン)が突入してきますが、ここのシーンが映画の中の最大の見せ場だと思います。観ながら「おとこだ!」と目が潤んできました。 林家棟ラム・カートン のファンには堪らないシーンではないかと思います。

実在した吳錫豪ン・シックホー呂樂ロイ・ロック吳錫豪ン・シックホーは投獄され、最期は病気のために出ましたが半年後に死に至りました。呂樂ロイ・ロックもカナダに移住し、香港に戻ることはありませんでした。この時代の「四大家族」「四大探長」は数多く映画化されています。以前、当ブログのどこかにて廉政公署ICACの設立時の話を映画化した『廉政第一擊九龍大捜査線』をオススメしましたが、日本では恐らくVHSでしか販売されていないため、現在では日本語字幕で観るのは困難かもしれません。
中国語でなら、爱奇艺にて独占配信されています(こちら)。

劇中のセリフで「イギリスができなかった廉政公署ICACが香港でできるわけないだろ!」とあります。たしかにイギリスに廉政公署ICACのような組織があるのを聞いたことがありません。イギリスは香港で試してみたのでしょうか?香港でうまく機能した背景に、当時のあまりにも荒廃した香港警察の存在があったからなのでしょう。

爱奇艺には普通語版しかありませんでした。予告編はオリジナルの広東語版です。普通話版は吹き替えで声が違っているので違和感がありありでした。日本公開の際は是非とも広東語版でお願いしたいです。

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