☆4.5 2021年 中国映画 動作 犯罪 香港映画

香港映画『怒火』Raging Fire レイジング・ファイア

メガホンをとった陳木勝ベニー・チャン監督が公開を目にすることなく、癌のために亡くなりました。本作が遺作となります。

主演を努めた 甄子丹ドニー・イェン の他、谷垣健治氏も動作導演アクション監督に名を連ねています。 甄子丹ドニー・イェン のアクション映画に欠かすことのできない動作導演になりました。最近の日本映画では『るろうに剣心』シリーズのアクション監督もされています。

謝霆鋒ニコラス・ツェー 甄子丹ドニー・イェン の共演は2006年の映画『龍虎門かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』以来となります。

呂良偉ロイ・リョンワイ 任達華サイモン・ヤム らが特別出演しています。

㊗第40屆香港電影金像獎、最佳電影・最佳導演・最佳剪接・最佳動作設計、4冠達成!

オススメ度

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基本情報

邦題:レイジング・ファイア
英題:Raging Fire
監督: 陳木勝ベニー・チャン
主演: 甄子丹ドニー・イェン 謝霆鋒ニコラス・ツェー秦岚チン・ラン

【配役】
甄子丹ドニー・イェン 張崇邦チャン・スンボン邦主ボンジュ阿邦アボン)、香港警察の刑事。
謝霆鋒ニコラス・ツェー邱剛敖ヤウ・ゴンゴウ阿敖アゴウ敖哥ゴウコ)、警察官殺害の黒幕、 張崇邦チャン・スンボンはかつての上司。
秦岚チン・ラン藍可盈ラム・ホーイン阿盈アイン、Anna)、張崇邦チャン・スンボンの妻。

予告編

あらすじ

張崇邦チャン・スンボン 甄子丹ドニー・イェン )の同僚刑事・タオSir(呂良偉ロイ・リョンワイ)は麻薬売買の現場で一味を取り押さえようとして殺害される事件が起きた。タオSirは現場にいた5人組の覆面の男たちに殺されるが、その最期で覆面を外した顔を見せつけられ驚愕する。それはかつて同僚だった元刑事・邱剛敖ヤウ・ゴンゴウ謝霆鋒ニコラス・ツェー)だったからだ。張崇邦チャン・スンボンは犯人を知らない。久しぶりに邱剛敖ヤウ・ゴンゴウに会ったが、まだこの時点では優しく接する。

なぜ、元刑事の邱剛敖ヤウ・ゴンゴウが凶悪な犯罪者になったか。それは刑事時代のとある事件に端を発する。弁護士・フォック氏誘拐事件の際、容疑者の男を邱剛敖ヤウ・ゴンゴウら5人でリンチした。警察上層部からの「なにがなんでも明日の朝までにフォック氏を救出しろ。責任は俺がとる」という副総監からの指示のために行き過ぎた行動だった。男から居場所を聞き出してフォック氏を救出に成功した。張崇邦チャン・スンボン邱剛敖ヤウ・ゴンゴウらと合流したときには誘拐の容疑者の男は無残な姿で死んでいた。

邱剛敖ヤウ・ゴンゴウら5人は裁判に掛けられた。張崇邦チャン・スンボンの「(殴るところを)見た」という証言がとどめを刺し、5人は投獄された。彼らは警察に、特に張崇邦チャン・スンボン に非常に強い「怒」の念を抱いた。その「怒」が出所してから暴走しているのだ。

次第に同僚刑事殺害が邱剛敖ヤウ・ゴンゴウらの仕業だとわかり始めた張崇邦チャン・スンボンの「怒」が頂点に達するのは、妻・藍可盈ラム・ホーイン秦岚チン・ラン)にも命の危機が迫ったため。副総監が首に爆弾をセットされ、その副総監に人質にとられたのが藍可盈ラム・ホーイン。爆弾は副総監の心拍が停止するとストップする仕掛けになっている。副総監の懺悔は爆弾の制御装置にある通信機能によって邱剛敖ヤウ・ゴンゴウに送られ、また邱剛敖ヤウ・ゴンゴウの言葉もで張崇邦チャン・スンボンに届く。張崇邦チャン・スンボンの「怒」 を顕にする。なんとか藍可盈ラム・ホーインを救出したが、副総監は狙撃隊に撃たれて死んでしまった。

張崇邦チャン・スンボンは副総監も助けようとしていた。しかし指揮官からは狙撃命令が出ていて、それに背いて味方に発砲したために査問委員会に諮られることになる。同僚らの嘆願があり、かろうじてクビを免れた。但し査問委員会が”延期”になっただけで、タイムリミットは24時間しかない。

邱剛敖ヤウ・ゴンゴウを追っていると、フォック氏の銀行で強盗事件が発生、もちろん邱剛敖ヤウ・ゴンゴウらによるもの。現場に向かった張崇邦チャン・スンボンと繁華街(尖沙咀)で遭遇し、市民をも巻き込んだ銃撃戦が展開される。

「怒」と「怒」がぶつかりあった最期の闘いが始まる。

感想など

カーアクションあり、銃撃戦あり、肉弾戦あり。アクションには迫力がありました。これぞ娯楽大作!という映画でした。

エンドロールにて亡き陳木勝ベニー・チャン監督の本作の監督をしている映像の数々が流れました。本編はお涙頂戴映画ではありませんが、泣けるとしたらこのエンドロールでしょうか。主題歌は主演の1人、謝霆鋒ニコラス・ツェーが歌う《對峙》、自ら作曲も手掛けています。謝霆鋒ニコラス・ツェーの歌は久しぶりに聴きました。陳木勝ベニー・チャン監督への追悼の想いもあるのでしょうか。歌詞は調べていないためわかりませんが、陳木勝ベニー・チャン監督の映像と共に流れているのを聴いていると、よく合っていて泣けてくる感じがしました。

実は10月4日現在、香港ではまだ公開中です。中国では一足早く公開されたので、動画サイトで配信が始まっています。東京国際映画祭並びに一般公開が控えています。この映画は観て損はないのではと思います。邦題が未定のようですが、『レイジング・ファイヤー』になるでしょうか?英題をそのままカタカナにした邦題は嫌ですね。原題の『怒火』、あるいは「怒」を入れた邦題にしてもらいたいものです。(11月1日に邦題が『レイジング・ファイヤー』に決まったと発表がありました)

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