2022年8月26日現在、香港ではまだ劇場にて上映中の映画ですが、中国の動画サイトでは早くも配信に登場です(中国本土の方が先に公開されたため)。腾讯视频にてVIP会員費用の他に追加の6元を払って視聴しました。
主演は 劉青雲 とTWINSの蔡卓妍、それと林峯です。冒頭30分とラスト30分は激しい銃撃戦のシーンが多めです。『喋血街頭』並です。
英題のDetectiveとSleuthはどちらも辞書では「探偵」とありますが、厳密には異なるようです。違いについてはこちらを参考にしました。
オススメ度
基本情報
邦題:神探大戦(第35回東京国際映画祭にて上映予定)
英題:Detective vs Sleuths
監督:韋家輝
主演:
劉青雲
、蔡卓妍、林峯
予告編
あらすじ
かつての香港では警察官が殺される魔警案、その4年後に連続女性殺害の屠夫案と呼ばれた凶悪な事件があった。陳儀(蔡卓妍)は刑事であるが、屠夫案の被害者でもある。その時に身柄を発見・保護したのが、当時警察官の方禮信(林峯)である。魔警案では犯人射殺で解決されたとみられたが・・・?警察の記者会見での発表に異議を唱える者がいた。それがちょっと変わり者で「神探」を名乗るO記総督察・李俊( 劉青雲 )だ。
屠夫案から17年後。神探案が本作の事件。陳儀と方禮信が属するO記(香港警察の中で組織犯罪を担当する部署:Organised Crime and Triad Bureau)が捜査にあたる。李俊は幻覚(魔物)が見えるようになり、記者会見場での一件もあり辞職、既に警察官ではない。現在は高架下に住んでいる。一面に魔警案と屠夫案に関する情報がみっちりと書き込まれている。
下の写真の1枚目は新たなる殺人現場、「神探」と読める。拡大すると被害者の名前・識別番号で構成されている。さらに屠夫案の死体も次々と発見される。
犯罪組織・「神探」関連の通報を受けてO記の隊員が廟街(旺角地区にある別名・男人街)へ向かう。警察と犯罪組織「神探」との間で激しい銃撃戦が繰り広げられる。この事件の現場に居合わせた李俊に疑惑の目が向けられた。高架下の居住地に書き込まれた情報から魔警案と屠夫案への関与が疑われる。怪我をして病院に運ばれた陳儀が妊娠していることがわかる。
犯罪組織・「神探」の中に張琳がいる。元の名を李琳と言い、李俊の実の娘である。
「神探」李俊と犯罪組織「神探」の最後の戦いが始まる。
魔警案と屠夫案の真犯人は方禮信である。李俊が真犯人であるようにミスリードを企てていた。O記や警察の同僚、味方である飛虎隊員をも次々と殺していった。
最後の戦いのさなかに陳儀が破水した。赤ちゃんを守るために張琳がお産を手伝う。無事に出産にこぎつけ、李俊と和解を果たしたが張琳も射殺される。陳儀が火炎放射器で方禮信を仕留めた。
李俊はO記に最高顧問として復帰した。
感想など
香港での評価は普通の程度で、あまり期待せずに観ました。その割には銃撃戦も迫力を感じましたし、面白いと思いました。ただ「神探」という単語に関して意味を取り違えている箇所もあるかもしれません。李俊に対しても犯罪組織に対しても「神探」という言葉を使っていまして、李俊を指しながら「こいつは神探か?」「いえ、神探ではありません」という混乱させるような会話があります。本作は日本での劇場公開もあると予想しています。その際に判明するかと思います(東京国際映画祭での上映が決まりました。字幕は気を遣うと思いますが、観客にわかりやすくなっていることを願います)。
東京国際映画祭のサイトでは
怪作『MAD探偵7人の容疑者』(07)の後日譚的作品。
とあります。監督・主演は同じも役名は異なります。主演のキャラクターは似ています。後日譚ではありません。「的」と言うところがミソです(笑)
『神探』は未見でした。国内の動画サイトにて検索しましたが、現在は視聴できないとのことでした。腾讯视频にて視聴しました。本当に「怪作」でした。本作の方が断然面白いと思います。