大ヒット台湾映画『我的少女時代』にて主演を務めた王大陆と、周星馳映画『美人魚』や『西遊伏妖篇』に出演の林允共演による青春映画。原作は多田かおるの『イタズラなKiss』。『イタズラなKiss』は各国でアニメ・ドラマ・映画化されている人気の話ですね(どれも未見ですが)。
王大陸が高校生を演じるにはちょっと老けすぎ(現在27歳)ではと思われますが?
2019年の情人节の季節に中国大陸・台湾ほかで公開になりました。
オススメ度
基本情報
邦題:日本未公開
英題:Fall in Love at First Kiss
原作:多田かおるの漫画『イタズラなKiss』
監督:陳玉珊
主演:王大陸,林允、陈柏融、蔡思韵(キャスト名のリンクをクリックすると微博のページに飛びます)
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予告編
簡単なあらすじ
高校の入学式当日、教室を探す原湘琴(林允、原作では相原琴子)と江直树(王大陸、原作では入江直樹)がぶつかった。原湘琴が階段から落ちそうになったところを江直树が手を差し伸べて助ける。その拍子に唇がぶつかった(アクシデント的なキス)。原湘琴は江直树に恋をした。
江直树は成績トップで入学、IQは200。登壇した江直树を見てクラス(1年A組、成績順にA組からB、C・・・となっているらしい。原湘琴はF組)と名前を知る。江直树の行動はネットニュースとして常に配信され、学校中の女生徒のスマートフォンで受信されている。
原湘琴は江直树に恋しているが、原湘琴に恋している男がいる。阿金(陈柏融、原作では池沢金之助)である。しかし、原湘琴は阿金にはなびかない。
物語はあっという間に3年生となった。原湘琴は卒業までに告白する決意をする。意を決して告白するもフラれる。しかもその様子を撮影までされていた。不幸は畳み掛ける。原湘琴の住んでいたボロ一軒家が倒壊する。学校では「原湘琴を救済しよう」と阿金らが募金活動をしている。その場に原湘琴と江直树が来て、会う。原湘琴は「今度の試験では学年100位以内に入る!」と江直树に宣言をする。
家を失った原父娘は父の友人宅である江家にお世話になることになった。江家は豪邸である。江家、そう江直树の家であった。江直树は原湘琴に「同居していることを口外するな」ほか、条件を突きつける。守れなかったら家を出て行け、と。
江直树の取り巻き⇧、江直树に告白した原湘琴を目の敵にしている。
ある日、原湘琴におばさん(江直树の母)から動画が送られてくる。それを江直树に送信した。江直树は「削除しろ」と言う。削除するのはもったいないと、代わりに家庭教師を依頼する。F組の原湘琴の学力はそれはもう酷いものであったが、毎日毎日勉強して原湘琴も徐々に解ける問題が増えてきた。
定期試験を迎えた。結果、原湘琴は100位ギリギリに入った。初めてのことである。江直树はクールに「おめでとう」と言うのだが、陰では笑みを浮かべていた。定期試験を終えると体育祭が待っている。嫉妬に燃える阿金は「A組を打ちのめす!」と意気込んでいた。
体育祭はA組の圧勝、終わりに江直树と阿金が一触即発の状態に。間に入って阿金を守ったのは原湘琴。ここで原湘琴が告白した時の動画が運動場のスクリーンに流された。お返しにと原湘琴はおばさんから送られて削除していなかった動画を再生、全校生徒に晒されてしまった。江直树は「ちょっと来い」と原湘琴を連れて階段の踊り場へ。原湘琴は「あなたを好きになったことを後悔している。卒業したらもっとイケメンの彼氏をつくるんだから。もう二度と好きにならない」と言って去ろうとしたところ、原湘琴の腕を掴み、柵に押し付けて、キス。
別の日、おばさんは原湘琴に「あなたが来てから江直树は変わったのよ。あなたに感謝するわ」と言う。原湘琴は「江直树の将来は私が守ります」と返した。
ISAT試験当日、江直树は原湘琴の作った料理を食べてお腹を下し、容易していた鉛筆は全て折れるという散々な目に遭った。しかも、昼休みには江直树の様子を伺いに来ていた原湘琴がバイクに跳ねられて、それを助けていた為に試験はおじゃんになった。
意識を取り戻した原湘琴は階下で江直树が父親と進路の話をしているのを聞いた。江直树「彼女の事故のことは関係ない。俺は元々、外国に留学しにいきたくなかったんだ。会社は継がないよ」
そして、原湘琴ではなく江直树が家を出ていった。
江直树は都南大学にトップの成績で入学した。そして動物病院で働いていた(アルバイトか?)。
ある日、江直树の後をつけると宮纱绘(蔡思韵、原作では松本麗子)と会っていた。そのまま二人は同じマンションの部屋へ、そしてそのまま部屋の電気は消えた。同棲している?
またある日の情人节、原湘琴は阿金を従えて、コソコソと江直树と宮纱绘の後をつけていた。で、バレる。阿金が宮纱绘と山を下りていったため、原湘琴は江直树と湖でボートに乗った。そこで江直树が医者になりたいことを知った。その後二人はボートから落ち、ずぶ濡れとなった。このままでは風邪を引くので旅館に泊まった。
翌朝、江直树に電話が入る。江直树の父が倒れたのだ。病院に運ばれる。手術は成功し容態は安定した。江直树は潘达玩具(父の経営する会社)で父の代わりに業務を執行した。激務の日々が続く。原湘琴は支えようとするが、足手まといとなっている。原湘琴の父が「我々は引っ越して出ていこう」と言う。
原湘琴が見舞いに病院を訪れる。差し入れを持ってきたのだが、「心筋梗塞の患者にそんなもの与えられない。纱绘が持ってくるからいい」さらに「休学して纱绘と婚約することになるだろう」それに対して原湘琴は「あなたと一緒になるのが夢だった。でも諦める時が来たわ」
江直树が原湘琴を引き止めるある一言を言う。果たして二人の恋の結末は・・・?
感想ほか
高校3年生時に原湘琴が告白をしたシーンに登場するラブレター、その時には受け取ってもらえませんでしたが、このラブレターは結構凝っています。どこで中身が登場するかは見てのお楽しみです。監督と主演の王大陸が台湾人ですが、映画の資料のどれを見ても制作国は中国でした。しかし、このラブレターを見ると「おやっ?」と思います。繁体字で書かれているからです。ですので一応制作に台湾は入っていませんでしたが、本ブログのカテゴリーには中国と台湾ということにしておきます。
原作を知らない、またドラマ化や映画化されたものを見ていない私には、本作がどれほど原作に則っているのかは存じません。中国映画や中国ドラマはよく男性主人公の気持ちがよく見えません。どこで気持ちが変化したのかとか、きっかけがよく掴めません。
邦画の青春映画は好きでよく観ます。俗に言う「胸キュン」映画が好きです。本作は出会いから結末まで詰め込み過ぎた感もあり、あまり胸キュン度は高くない気がします。ただ、監督・脚本はよく頑張った方だと思います。後半で前半にあったものが「あれが伏線だったのか」という小物がいくつもあります。
興行的にはあまり芳しくなかったようです。
オススメ度は途中までは☆3ってところかな、と思いましたが、結末まで観て☆3.5にちょっと上げました。