中国ドラマ『人不彪悍枉少年』When We Were Young 第21集〜第24集（終） 駆け抜けろ1996

第21集

大学入試まであと89日。皆受験勉強に勤しむ日々。杨肖和美ヤンシャオ・フーメイは度々ポケベルが鳴る。その度に学校の外の電話機へ向かう。これは母親が監視しているためである。

司徒二条スト・アールティアオは父親・司徒东风スト・ドンフォンが家にいるのが気まずくて帰れない。李渔リー・ユーの家が父親不在なのをいいことに居座る。

ある朝、花彪ファー・ビャオが出かけようとした時に、おばあちゃんが「学生鞄を持たずにどこに行くの？」「すぐ帰ってくる」と。その時はおばあちゃんの記憶がしっかりしていたので、玄関の鍵を掛けずに出かけたが、帰るなり「一晩中どこに行ってたの？！」と傍に警察官、警察に通報していたのだ。

李渔リー・ユーは英語が得意である。英語でスピーチもしていたこともある。一方で黄澄澄ホァン・チェンチェンは英語が苦手である。香港のバレエ団に合格したものの、英語が話せなくてまだ香港に行っていない。時代設定が1996年度なので、当時の香港人は英語と広東語しか話さない。当然黄澄澄ホァン・チェンチェンにも英語力が求められる。黄澄澄ホァン・チェンチェンは必死で英語の勉強をしている。李渔リー・ユーは黄澄澄ホァン・チェンチェンの手助けをする。

杨夕ヤン・シーと杨肖和美ヤンシャオ・フーメイが話をしている。ふと杨肖和美ヤンシャオ・フーメイが「花彪ファー・ビャオのことが好きなの？」と訊いてくる。「違うわ」といいつつ動揺している。「私のことなんて彼は好きじゃないわ」杨肖和美ヤンシャオ・フーメイは「花彪ファー・ビャオはきっと杨夕のことが好きよ」と二人はいちゃつく。杨肖和美ヤンシャオ・フーメイは「好き？って訊かないで、誰が好き？って訊くのよ」とアドバイスを送る。

司徒二条スト・アールティアオが李渔リー・ユーと花彪ファー・ビャオを巻き込んで秘密の話。なんと杨夕ヤン・シーの兄・杨朝ヤン・チャオを貿易商人に担ぎ上げて司徒东风スト・ドンフォンと帽子の取引をしようとしていた。司徒东风スト・ドンフォンは彼らに何ホー老板を紹介した。司徒二条スト・アールティアオ・李渔リー・ユー・花彪ファー・ビャオ・杨朝ヤン・チャオの四人は何ホー老板の自宅へ行ったのだが、現れたのは・・・

学年主任！慌てて顔を隠す三人だが、バレている。

後をつけてきた杨夕ヤン・シーと杨肖和美ヤンシャオ・フーメイも巻き込んでの追いかけっこ。花彪ファー・ビャオと杨夕ヤン・シーが同じところに隠れる。すると二人の顔が大接近。

ふと、「好きな人はいるの？」
「いるよ」
「誰？」

とそこで李渔リー・ユーに見つかった。答えは聞けずじまい。

自宅に戻った司徒二条スト・アールティアオが司徒东风スト・ドンフォンと話していると、父親から衝撃の告白が・・・

第22集

杨朝ヤン・チャオと李渔リー・ユーは杨夕ヤン・シーの父親に叱られた。特に李渔リー・ユーはよその家の子供を預かっているので、気がかりで仕方ない。

大学入試まであと69日。

学校で司徒二条スト・アールティアオは泣いていた。何故なら両親が離婚していたからだ。母親は去ってしまった。

ある日、杨夕ヤン・シーは花彪ファー・ビャオと補講しようとしていたが、花彪ファー・ビャオに「用事があるんだ」と断られた。李渔リー・ユーは黄澄澄ホァン・チェンチェンと一緒だ。杨夕ヤン・シーが花彪ファー・ビャオのあとをつけると、美人さん登場

杨夕ヤン・シーは花彪ファー・ビャオの彼女と勘違いする。動揺していて帰宅途上、自転車で転ぶ。ちょうど転んだ地点の下ではいくつかの屋台が出ており、その一つでは母親が店を出していた。それを目撃して更に悲しくなる杨夕ヤン・シーであった。花彪ファー・ビャオは美人さんと別れた後におばあちゃんを迎えにいく。おばあちゃんの認知機能がさらに低下している。それより杨夕ヤン・シーだ。杨夕ヤン・シーは杨肖和美ヤンシャオ・フーメイと電話しているため、電話が繋がらない。自転車で急ぎ駆けつけた。出てきた杨夕ヤン・シーはそっけない態度。
「彼女は杨呜ヤン・ウー（＝英汇中学の友人）の叔母だ（＝小姨：母親の一番下の妹）。好きでもないし彼女じゃない」杨夕ヤン・シーに笑顔が戻る。「彼女はいないのね。じゃあ誰が好きなの？」すると花彪ファー・ビャオは杨夕ヤン・シーにキスしようとするが、

「ダメ」とやんわり拒否。しかし台詞はなくとも愛を確かめあった二人。

花彪ファー・ビャオを除く四人が一緒に登校、花彪ファー・ビャオのおばあちゃんの屋台がしばらく出ていないことが気になる。そして正門に行くと杨呜ヤン・ウーがいる。逃げようとする杨呜ヤン・ウーから花彪ファー・ビャオのワケを聞いた。花彪ファー・ビャオは廃棄物処理施設で働いていた。四人もそれに加わる。

花彪ファー・ビャオの家にておばあちゃんのアルツハイマー病について聞かされた。その帰り道、母親の屋台へ。二人の間にわだかまりがあったが、それがほぐれた。

杨夕ヤン・シーと李渔リー・ユーがよく聞いているラジオがある。そのラジオ番組を聞きながら、杨夕ヤン・シーは番組宛にある人へのラブレターを書き始めた・・・

第23集

杨夕ヤン・シーは自宅で作った肉団子を花彪ファー・ビャオの家に持っていく。おばあちゃんはもう花彪ファー・ビャオも杨夕ヤン・シーも認識していない、息子夫婦だと思っている。杨夕ヤン・シーと花彪ファー・ビャオが屋根で勉強をしていると、下から物が壊れるような音が時々するが花彪ファー・ビャオは意に介さない。ふと「奇跡を起こす人がどんな人か分かる？奇跡を信じている人だ」
花彪ファー・ビャオはおばあちゃんに頭部のマッサージ機を買おうと考えたが高すぎるので、自分なりに工夫して作った。

李渔リー・ユーは杨夕ヤン・シーの父親と食事をしながら会話をしていて、部屋の片隅に胃薬が置いてあるのを見逃さなかった。「おばさん、胃が悪いの？」取り繕う父であったが、李渔リー・ユーは悟った。李渔リー・ユーの父親が胃潰瘍であった。「俺ら夫婦が看病に行くからお前は受験勉強してろ」と言うも李渔リー・ユーの広州に行く決意は固かった。
李渔リー・ユーが電車の切符を買いに行っている間に杨夕ヤン・シーが荷造りをした。李渔リー・ユーが買った切符は二人分。1枚は杨夕ヤン・シーのつもりであったが、翌朝、改札口に現れたのは黄澄澄ホァン・チェンチェンの方。
広州に着くと父親の世話をした。部屋を片付け、料理を作った。黄澄澄ホァン・チェンチェンは海で待っていた。李渔リー・ユーは黄澄澄ホァン・チェンチェンに1枚の紙を手渡す。香港バレエ団へのエントリーシートだった。それから、バレエシューズを贈った。

杨夕ヤン・シーは花彪ファー・ビャオのおばあちゃんの扱いが上手い。花彪ファー・ビャオ外出の間の世話を買って出た。ちょっとしたアクシデントで火傷をしてしまう。

2回目の模擬試験が行われた。その時、香港ではバレエ団の補考が行われていた。

杨夕ヤン・シーの結果は合計で501点（何点が満点かわからない）、北清大学の合格ラインギリギリの点数である。しかし、朗報があった。全国高校生マラソン大会に参加して優勝すると、入試の点数に20点加算されるのだ。（最近、走っていないが大丈夫か？）

第24集（終）・・・それぞれの道

杨夕ヤン・シーはマラソン大会で入試の点数を加算すべく、マラソンの練習を再開した。 入試を受けたくない杨肖和美ヤンシャオ・フーメイは自室で泣いている。杨朝ヤン・チャオが慰めに訪れた。おかげで少し自信を取り戻した。 雷雨の日、花彪ファー・ビャオの家はおばあちゃんが妄言を繰り返している。遂には停電してパニックに。また、学校でも停電して蝋燭の火で勉強をする。おばあちゃんはとうとう花彪ファー・ビャオがわからなくなった「お前なんか知らない、出て行け！」花彪ファー・ビャオはやむなく家を出ていった。ずぶ濡れで学校へ。杨夕ヤン・シーがたまたま見つける。

その日の晩、杨夕ヤン・シーがラジオ番組に投稿したラブレター（李渔リー・ユーと花彪ファー・ビャオ宛）が読まれた。李渔リー・ユーがそれを聞いていた。 飞车五人組が花彪ファー・ビャオの家に集まった。おばあちゃんを元気づけるため。

杨肖和美ヤンシャオ・フーメイに対して杨朝ヤン・チャオは最後まで「彼女」の存在をほのめかしていたが、その実杨肖和美ヤンシャオ・フーメイに気があったようだ。杨肖和美ヤンシャオ・フーメイの恋は実らなかった。

そしてマラソン大会があり、杨夕ヤン・シーは優勝する。 1997年7月1日、香港が中国に返還された。TVを見ていると香港バレエ団を代表して黄澄澄ホァン・チェンチェンがインタビューを受けていた。 大学入試前日。 司徒二条スト・アールティアオは入試を受けないという選択をした。父のように商売人になる決意をしたのだ。

花彪ファー・ビャオのおばあちゃんは若き日の写真を見て「故郷に帰りたい」と泣いた。 大学入試当日を迎え、正門ではそれぞれの親が迎えに来ている。 杨肖和美ヤンシャオ・フーメイは母に「よくできなかった」と詫びた。あれだけ娘に強く当たっていた母親であったが「いいのいいの。全力を尽くした、それでいいの」と晴れ晴れとした表情だった。正門のところで航天航空大学の入学案内を貰う。杨肖和美ヤンシャオ・フーメイについてはこれでおしまい。この入学案内が彼女の進路を語っているのであろう。

入試後、飞车五人組が河原に集まる中で司徒二条スト・アールティアオはこれから外国に行って皆に土産を持って帰るという約束をする。そして「じゃあな」と去っていった。 後日、杨夕ヤン・シーが試験の点数の確認の電話をする。結果は500点であった。家族は大喜び。マラソン大会の結果と合わせると520点はいく。すぐに李渔リー・ユーのもとへ行き、「点数どうだった？」と訊く。 「確認していない。それから言っておきたいことがある。好きだ」 「は～。私も好きだよー」 「違う、男として好きだ」一緒に育って18年目で初告白。そして「決めたことがあるんだ。日本に行って母を訪ねる。今度いつ帰国するかはわからない。杨夕ヤン・シー、行きたい大学に行け。日本で待ってる」杨夕ヤン・シーは泣く。李渔リー・ユーは「笑え」と。これは散々杨夕ヤン・シーに言われていた台詞。「じゃあな」と李渔リー・ユーも去っていった。李渔リー・ユーに言われたようにして第一志望大学を北清大学に書き換えた。

花彪ファー・ビャオから呼び出しの電話があった。おばあちゃんの息子・俊生と妻・小慧の結婚式のように過ごす。 そして、二人の別れ 半月後、花彪ファー・ビャオの手紙を読んで杨夕ヤン・シーは泣く。北清大学には合格した。得意の歴史で。 花彪ファー・ビャオは自宅を引き払い、おばあちゃんを連れて旅に出ていた。

これが私の18歳の後悔のない青春時代。 「人不彪悍枉少年（命短し暴れよ少年）」