中国ドラマ『人不彪悍枉少年』When We Were Young 第1集〜第4集 駆け抜けろ1996

第1集

1996年夏、杨夕ヤン・シーはアトランタオリンピックを見ていた。5000ｍ走で中国人選手が優勝したのを喜んでいる。杨夕ヤン・シーは中長距離走をしている。5000ｍ走で20分を切ったら、新しく自転車を買ってもらえる約束になっていた。その日李渔リー・ユーが計ったところ、20分を切った。

杨夕ヤン・シーについて。彼女は大の武侠小説好き。特に金庸の武侠小説をよく読んでいて、母親に呆れられている。成績はあまりよくない、がクラスの学級委員長（＝班長）をしている。幼馴染の李渔リー・ユーに対して恋心はないみたい。友達というより兄弟みたいな感覚でいる。大学生の兄がいて、たまに登場する。

李渔リー・ユーについて。彼の両親は離婚して母親は出ていった。父親は滅多に家にいないので、ほぼ一人暮らし。杨夕ヤン・シーとは幼馴染なので、よく杨夕ヤン・シーの家に出入りし、一緒に食事もしている。杨夕ヤン・シーに好意を抱いているように見える。成績優秀。

さて、早速翌日自転車を買いに街に繰り出す。途中で司徒二条スト・アールティアオ（李明德）と杨肖和美ヤンシャオ・フーメイ（潘美烨）と合流する。この4人、仲がよい。

自転車屋で新車を購入し、記念写真を撮っていると、中年おじさんに盗まれた（笑）そこは中距離走選手、走って追いかける。とある高校の敷地に入って追いかけっこ。さすが、追いついたが・・・

夏休みの高校の化学実験室である人物が化学実験をしていた。この追いかけっこを楽しんで見ていたら、誤って薬品が爆発してしまう。窓ガラスが割れ、下にいた杨夕ヤン・シーにガラス片が足に刺さり怪我をしてしまう。そのために自転車窃盗男には逃げられた。

翌日、この日は李渔リー・ユーの母親が帰ってくる日。李渔リー・ユーはご馳走を作って待っていた。しかし、杨夕ヤン・シーのもとに帰れなくなったと電話が入った。それを伝えに行った杨夕ヤン・シーは数々の手作り料理の前に伝言を伝えづらかった。こうしてご馳走は杨夕ヤン・シーの腹の中に収まっていくのであった。

9月1日、高校三年の生活が始まると同時に転校生が入ってきた、名を花彪ファー・ビャオと言う。杨夕ヤン・シーは「カッコいいい」と思う。ところが、花彪ファー・ビャオのカバンから鉄パイプが出てきて「おや？」となる。クラスメートたちも興味津々だ。新聞記事を見た司徒二条スト・アールティアオから化学実験で爆発をさせて杨夕ヤン・シーに怪我をさせたのは花彪ファー・ビャオだと聞かされる。杨夕ヤン・シーは花彪ファー・ビャオに怒りの感情が湧き上がってきた・・・

青春ドラマの開幕である。

第2集

新たな登場人物。担任の王先生が産休に入ったので、新しい先生の登場、その名を孔小军コン・シャオチュン（王森）という。若くて経験に乏しい為、生徒のことを知るために家庭訪問をする熱血教師だ。さて、杨夕ヤン・シーの家にやってきて前学期の成績を読み上げる。その上、成績優秀な李渔リー・ユーと比較する。母親が「この娘は長距離走が得意なんですの」と言うが、杨夕ヤン・シーが「今度の試合には怪我のために出られないって」と言うと、母親は怒り狂い杨夕ヤン・シーの愛読書『射雕しゃちょう英雄伝』（香港の金庸きんようの武侠小説で、最も読者の人気が高いので有名）を破り散らす。杨夕ヤン・シーは兄の杨朝ヤン・チャオ（陈希郡）に慰められる。

明けて杨夕ヤン・シーと李渔リー・ユーが学校へ行くと、途中で不良グループ「十三太保」（唐の時代の英雄ではない）に出くわす。彼らは花彪ファー・ビャオを探していた。花彪ファー・ビャオに恨みを持っているらしい。ここに花彪ファー・ビャオの登場、「またにしてくれ」と十三太保を相手にしない。

クラスでは中秋节の出し物で杨夕ヤン・シーと黄澄澄ホァン・チェンチェン（代露娃）が揉める。

黄澄澄ホァン・チェンチェンについて。彼女は李渔リー・ユーに恋心を抱いている。李渔リー・ユーの気持ちが杨夕ヤン・シーに向いているので、ヤキモチを焼いて杨夕ヤン・シーに冷たく当たることが多い。バレエを習っている。

新担任の孔コン先生が初登壇、まず最初にやったことは学級委員長の交代。杨夕ヤン・シーから花彪ファー・ビャオに代えると言い出した。杨夕ヤン・シーも花彪ファー・ビャオも異議を唱える。孔コン先生は黒板に数学の問題を書き、「これが解けた人が学級委員長だ」李渔リー・ユーが挑戦する、が途中でやめる。孔コン先生が「花彪ファー・ビャオ、答えは？」と尋ねるとあっさり正解を答えてしまう。これで新学級委員長が決まった。

花彪ファー・ビャオのことが気に食わない杨夕ヤン・シーは十三太保との決闘の段取りを組んで仕掛ける。

まんまとその仕掛けに掛かった花彪ファー・ビャオが決闘の地へ向かうが、花彪ファー・ビャオが怪我をしたと学年主任の先生が教室に飛び込んでくる。

杨夕ヤン・シーは責任を痛感して、学年主任の先生とともに現場に向かう。現場はガラス片が粉々になっている惨状だった。酷い格闘が行われた、そう思った。「平安病院です！」と生徒のひとりが駆け込んできた。一行は病院に向かう。必死で花彪ファー・ビャオを探す杨夕ヤン・シー、「ごめんなさい！ごめんなさい！」と。しかし花彪ファー・ビャオは軽症だった。実は花彪ファー・ビャオと十三太保は喧嘩にすらなっていなかった。

花彪ファー・ビャオについて。彼の両親は既に他界。ばあちゃんと二人暮らしである。理科の科目が非常に得意で数々の表彰を受けている。他の科目も成績優秀である。運動神経もよくてバスケットボールが得意、ゲームも得意でゲームセンターでも1位を獲るほどだ。

杨夕ヤン・シーは李渔リー・ユーに自転車を借りて花彪ファー・ビャオの自宅へ謝りに行った・・・

第3集

花彪ファー・ビャオの家には思いがけない物があった。盗まれた杨夕ヤン・シーの自転車だ。それというのも十三太保の面々は花彪ファー・ビャオに屈し、花彪ファー・ビャオを「大哥」と呼ぶようになっていた。花彪ファー・ビャオは十三太保に頼んで自転車窃盗男を探してもらい、突き止めたのだ。警察官に同行してもらって男の家に行き自転車を取り返してきた。

花彪ファー・ビャオがばあちゃんを呼ぶ。ばあちゃんは杨夕ヤン・シーを見て「ま～、ちびまる子ちゃん」（=小丸子）と呼んで歓迎する。

花彪ファー・ビャオの家を出て帰ろうとすると、李渔リー・ユーがいた。花彪ファー・ビャオが「杨夕ヤン・シーを送っていこう」というのを李渔リー・ユーが「俺がいるから」と断る。

学校にて。数学の授業が始まる前に司徒二条スト・アールティアオら数人の生徒がゲームセンターに行ってしまった。

司徒二条スト・アールティアオについて。どうやら成金一家。父親はアヤシい商売をしているよう。息子もなにかと人に物を売って小銭を稼いでいる。

数学の授業中、杨夕ヤン・シーは金庸の『神雕侠侶しんちょうきょうりょ』（『射雕英雄伝』の続編）を読んでいた。表紙は「代数」として。授業後、孔コン先生に見つかり没収される。

学年主任が学校近所のゲームセンターを見回ると、司徒二条スト・アールティアオらの生徒を見つけた。彼らにグランド100周の罰を与えようとしたところ、花彪ファー・ビャオが走ってやってきた。「100周もさせたら、彼らは次の授業を受けられません。僕ひとりで100周走ります」と。学年主任も「良かろう」と走るのを促す。授業が終わり、学校中の生徒がグランドを見守る。遂にはゲームセンターに行った生徒たちが、そしてみんなが花彪ファー・ビャオと一緒に走り始めた。

教師たちもグランドに目が釘付けになっている陰で、李渔リー・ユーは杨夕ヤン・シーの『神雕侠侶』を教員室から取り返した。

孔コン先生が次の数学のテストで平均80点以上にならなかったら、中秋晩会はなしだと。放課後、花彪ファー・ビャオ・李渔リー・ユー・杨夕ヤン・シー・司徒二条スト・アールティアオの4人が集まる。花彪ファー・ビャオが試験の時の座席の並びで「八卦の陣」を敷こうと提案する（諸葛亮孔明か、お前は）。クラス総カンニング策を考えているのだ。結果、平均83点であった。

だが、黄澄澄ホァン・チェンチェンが孔コン先生にカンニングをチクってしまった。孔コン先生はがっかりしてしまった。「私は若い、経験に乏しい。だから事前に家庭訪問をした。みんなのことを覚えた」と苛立ちを顕にする。花彪ファー・ビャオはカンニングの首謀者は自分であると名乗り出た。しかしそこは不問にした。2つの条件（放課後の自習と再テストを行う）を出して、その結果を踏まえて中秋晩会については考えるとした。そして花彪ファー・ビャオを中心に数学の自習をし、テストに臨んだ。

さて、帰宅時間。花彪ファー・ビャオのおばあちゃんが花彪ファー・ビャオを探している。「3年3組の生徒でしょうか？」たまたま司徒二条スト・アールティアオに当たった。「そうですが」「小虎はいますか？」小虎？そんな生徒はいないが・・・？すると「名は花彪ファー・ビャオと言います」「先ほど帰りました」小虎（Xiao Hu）？そう、ゲームセンターの成績トップのX・Hとは小虎＝花彪ファー・ビャオのこと。（何故「小虎」なのかはわかりません）

第4集

唐突ではあるが、杨夕ヤン・シーの足の怪我が治った。陸上のメンバーから「大会が延期になった」と聞かされる。すなわち杨夕ヤン・シーにも出場の可能性が出てきたわけで、喜ぶ。陸上の練習に戻るものの、ついていけずにバテてしまう。

物理のコンテストにエントリーするように花彪ファー・ビャオは言われる。花彪ファー・ビャオに対抗心を燃やす李渔リー・ユーもまた、孔コン先生を説得してエントリー用紙を貰う。李渔リー・ユーは必死で勉強した。対して花彪ファー・ビャオは漫画を読んだりして時を費やす。コンテスト当日、花彪ファー・ビャオはさっさと問題を解き終わって教室を出ていく。

結果は、花彪ファー・ビャオがコンテスト第1位。李渔リー・ユーは惨敗を喫した。花彪ファー・ビャオは3位以内に入ったので、休暇をとっての香港旅行の切符を手にした。

李渔リー・ユーは負けを認めた、花彪ファー・ビャオを認めた。ずっと抱いていた敵対心を捨て、花彪ファー・ビャオと握手を交わして友達になった。

今度は学校の物理のテスト。花彪ファー・ビャオは物理コンテストで優勝したので、学校の物理のテストは免除、孔コン先生と共に監督官となる。杨夕ヤン・シーは花彪ファー・ビャオに教えてもらえることを期待していたが、逆に徹底的にマークされて結果、25点という惨憺たる成績に終わった。

花彪ファー・ビャオは香港旅行の準備のために自宅で準備している。機嫌の悪い杨夕ヤン・シーは一芝居打って花彪ファー・ビャオを自宅からおびき出す。しかしこれが大変なことを引き起こす。

杨夕ヤン・シーは孔コン先生に呼び出された。長距離走のことだ。学校の判断で杨夕ヤン・シーをエントリーから外すことにした、という伝達だ。

夜、杨夕ヤン・シーは友人からの電話で急ぎ花彪ファー・ビャオの家に行った。花彪ファー・ビャオの家は爆発の為に破損していた。杨夕ヤン・シーにおびき出された時に圧力鍋の火を消していったのだが、おばあちゃんがまた火を付けてしまい、鍋の圧力が限界に達し爆発したのだ。香港旅行には行けなくなった。