日本の「陰陽師」を映画化するという話は聞いていました。それほど興味を持ってはいませんでした。そんなにヒットはしないと思っていましたが、2020年12月25日に公開されると、1月4日までに約7億円の興行収入を叩き出しました。郭敬明監督の過去の作品に盗作の疑いがあり、氏も認めたために5日より公開はストップしました。7億円も約10日間での数字ですので、そこそこ稼ぎました。
主演のひとりは台湾の趙又廷、日本のTVでも放送されたドラマ『痞子英雄』(ブラック&ホワイト)がデビュー作になります。後に映画版も2作できて主演を務めました。これほど主演作を務めるようになるとは当時思いもしませんでした。もうひとりは邓论、イケメンというヤツですか?日本でもファンがいるようですね。青春片から古装片まで幅広く出演されています。私は初めましてになります。
本作に関するレコードチャイナの記事はこちら
オススメ度
基本情報
邦題:陰陽師:とこしえの夢
原作:夢枕獏著『陰陽師』シリーズ
監督:郭敬明
主演、配役
趙又廷:安倍晴明
邓伦 演:源博雅
王子文 演:芳月(公主)
春夏 演:南疆法師
汪铎 演:法師・鶴守月
予告編
簡単なあらすじ
約300年前、都に現れた禍蛇を四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)が封印した。以来、後継者が守ってきた。
晴明は師匠の命により祭典に参加するために都へ来た。宮廷内には方々から同様に人が集まっていた。
宮廷内にて殺人事件が起きる。晴明に疑いの目が向けられたが晴明を見張っていた博雅の発言により助けられた。その後も殺人事件は起こる。当初はお互いに疑っていた晴明と博雅であったが、次第に信頼関係を築いていく。殺人を行っているのは妖魔だが、裏で誰かが糸を引いているらしい。それは誰か?公主も怪しい。
そうこうしている内に封印されていた禍蛇が目を覚まして暴れだす。四神が揃っていない状態で晴明と博雅は力を合わせて禍蛇に立ち向かう。
感想など
ちょっと映像的には一昔前の中国映画っぽい感じですね。CGが雑な感じがしました。
本作、禍蛇退治ではあるのですが、根底に「愛情」がテーマとしてあります。不老不死になって長い時間を生き、名前を変え身分を変えてきた公主・芳月。不老不死ゆえにいくつもの悲しい別れを経験してきています。晴明の師匠とも。妙なCGによる決戦よりこちらの愛情物語に重きを置いた方が良かったように思います。
中国版ラジー賞とも言える第12屆金掃帚奖になんと5部門もノミネートしています。ちなみに成龍主演で日本でも今年公開される『急先锋』や谷垣健治監督の『肥龍江湖』の名前も見られます。
なお、本作は続編の『泷夜曲』も既に杀青していますが前述の盗作告発のために中国国内では無期限延期となっているとのことです。Netflixでは2021年3月19日より配信されます。タイトル:『陰陽師:二つの世界』