中国ドラマ『冷案』第9集～第12集

第9集

麻薬組織のボス・徐金シュー・ジン（李成儒）は新型麻薬・蓝魔を開発中。刑事の张建明チャン・ジェンミン（陈牧扬）が若者を連れてきた。若者は博士C（以前から麻薬の開発に携わった人物）の代理で、そこが麻薬の開発現場だと知り取り乱す。

平凌警察署では“冷案小组”の4人が表彰を受けた。文書管理室に戻ってきた蔡文心ツァイ・ウェンシン（施诗）は辞表を書いていた。そこへ冯壹フォン・イー（许愿）の義理の姉・白如真バイ・ルージェン（李媛媛）が部屋に入ってきた。冯壹フォン・イーは不在だと伝えたが、待つと言って聞かなかった。待っている間、冯壹フォン・イーの机の物をいじったりしている（机の上に水晶玉があるが、それが重要）。冯壹フォン・イーが部屋に戻ってきた。冯壹フォン・イーは「何しに来たの？」と喧嘩腰。蔡文心ツァイ・ウェンシンと夏洛阳シャー・ルオヤン（蒲萄）はただ見ているしかない。白如真バイ・ルージェンが帰ろうとした時に蔡文心ツァイ・ウェンシンが「ここで撮った写真は消去させていただきます」と。それから揉めに揉めているところへ蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长（王雨）と罗英玮ルオ・インウェイ（李媛）がやってきた。「どうした？」「別に」白如真バイ・ルージェンが帰った後で冯壹フォン・イーは罗英玮に「ちょっと頭が痛いので早退します」と帰っていった。蔡文心ツァイ・ウェンシンは辞表を消した。

時は2008年に遡る。
ひとりの男が浮浪者を車に乗せて岸壁に衝突させた。その後、浮浪者を運転席に乗せ、ガソリンを撒き、火を放った。

現在（2016年）に戻る。崖下で女性の死体が発見された。崖上から身を投じたか、落とされたか。死体は雨に濡れて腐敗が進んでいた。しかし、腐敗していたものの死体の顔を見た蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长には見覚えのある顔であった。それは白如真バイ・ルージェン。すぐに“冷案小组”の面々が呼ばれる。鑑識の見立てでは腐敗の進行具合からして1週間以上は経過しているとみている。それは丁度白如真バイ・ルージェンが冯壹フォン・イーを訪ねて来た頃だ。罗英玮ルオ・インウェイは「記憶に間違いがなければ、あの日部屋に来た時の服装よ」

あの日、早退した冯壹フォン・イーは白如真バイ・ルージェンに会いに行っていた。蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长も白如真バイ・ルージェンのマンションの防犯カメラ映像でそれを確認した。鑑識が調べたところ、死因は絞殺、頚椎が骨折していることからかなり強い力で絞め殺されている。

冯壹フォン・イーが疑われている・・・？

第10集

罗英玮ルオ・インウェイが周国全局長を説得したこともあり、この事件は"冷案小組"も合同で捜査することになった。冯壹フォン・イーへの疑いを晴らさなければならない。捜査会議にて。防犯カメラの映像では冯壹フォン・イー以外に马一俊マー・イージュン（王子轩）という人物が映っている。马一俊マー・イージュンは当日の夜8時に黒のビニール袋を持って出てきて、3日後には今度はスーツケースを持って出てきている。しかも马一俊マー・イージュンの自家用車が死体発見現場の方向へ走っている様子も別のカメラ映像から確認されている。非常に疑わしい人物であることは確かだ。夏洛阳シャー・ルオヤンは、もうこれで決まり！と早合点する。马一俊マー・イージュンは麻薬をやっている可能性が高い要注意人物だ。

そして早くも马一俊マー・イージュンの居場所を特定したと連絡が入ってきた。そのホテルに向かう。そしてすぐ捕まる。尋問に入る。しかし「俺はやっていない」の一点張り。罗英玮ルオ・インウェイは押収した麻薬を持ってくるように言った。その青い薬品は蓝魔という麻薬。罗英玮ルオ・インウェイは元麻薬対策刑事だったため、じっと蓝魔に見入る。

马一俊マー・イージュンの証言はこうだ。白如真バイ・ルージェンが殺害された当日夜8時に白如真バイ・ルージェンを訪ねることになっていた。部屋に入ると誰もおらず、部屋の中に黒いビニール袋があった。開けてみると中に札束が入っていた。また、テーブルの上には麻薬が置いてあったので盗んできた。3日後に何故また現場に行ったのか？それは車を運転していたら何か臭う。停車してトランクを開けてみると白如真バイ・ルージェンの死体が入っていた。慌てて白如真バイ・ルージェンのマンションに戻り、部屋の中にあった自分の衣服などをスーツケースに入れて、指紋を拭き取って出てきた。

罗英玮ルオ・インウェイと蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长は尋問をやめ、蓝魔の分析を依頼しに分析班に持って行った。

蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长は马一俊マー・イージュンの犯行だと思いこんでいる。罗英玮ルオ・インウェイは马一俊マー・イージュンの証言を信じると冯壹フォン・イー・马一俊マー・イージュン以外の防犯カメラに映っていない第3の人物がいるはずだ、と主張した。意見は真っ向から対立した。

スーツケースからは白如真バイ・ルージェンのDNAは検出されなかった。また、麻薬と思い分析された物は蓝魔でも麻薬でもなかった。再び見るとその青い薬品は明らかに蓝魔とは違っていた。誰か警察内部にすり替えを行った人物がいる。それはもちろん张建明チャン・ジェンミンである。张建明チャン・ジェンミンは徐金シュー・ジンの邸宅へ行った。

第11集

周国全局長は张建明チャン・ジェンミン副局長に蓝魔のすり替えの話を相談する。张建明チャン・ジェンミンに内情が筒抜けだ。

蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长は白如真バイ・ルージェンのマンション周辺を調べた。その結果、監視カメラに映らずにマンションの部屋に出入りできるルートを見つけた。これで第3の人物の可能性が出てきた。蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长と”冷案小組”の一行は马一俊マー・イージュンを連れて現場検証に行く、これには冯壹フォン・イーも同行させた。

马一俊マー・イージュンいわく、当日その部屋でワインを飲んでソファーで寝てしまった。起きると、床に割れたワイングラスがあった。最初の尋問で話していなかった新事実。冯壹フォン・イーは部屋を調べていて水晶玉を見つけた。冯壹フォン・イーが持っている水晶玉は兄・冯威フォン・ウェイのお土産である。玉の中に富士山が見えるようになっている。いつもその向きにして置いている。

現場検証の際に人が入れるサイズのゴミ箱が死体を入れた物と推定された。犯行翌日のゴミは丁度女性ひとりが入ったほどの重さだったと清掃員が証言した。

捜査会議を経て冯壹フォン・イーは容疑者から外れた。しかし、冯壹フォン・イーは休暇を申し出た。罗英玮ルオ・インウェイはその週末まで携帯電話をONにしておくことを条件に認めた。自宅に帰った冯壹フォン・イーに蔡文心ツァイ・ウェンシンがついてきた。冯壹フォン・イーは8年前の交通事故のことも含めて兄・冯威フォン・ウェイの思い出を話した。

第12集

张建明チャン・ジェンミンと罗英玮ルオ・インウェイは麻薬の話をしている、张建明チャン・ジェンミンの車の中で罗英玮ルオ・インウェイに携帯電話の画面の地図を見せられた。「この場所知ってる？」麻薬の取引に使われる店らしい。行ってみる。そこで六哥リゥ兄と呼ばれる人物が怪しい。六哥リゥ兄に目をつけた罗英玮ルオ・インウェイは目が合った。六哥リゥ兄は危険を感じて逃げたがトラックに撥ねられて即死した。その店を調べてみると薬物はトイレに流されてしまったようだ。一人の男を署にしょっぴく。その男は麻薬についてあまり多くを知らなかった。

夏洛阳シャー・ルオヤンは遺体の遺棄現場を調べた。崖を下りながら、途中で黒ビニール片を見つけた。ビニール片にはQRコードが印刷されている。しかし完全なQRコードではなく、端が欠けていて読み取れない。夏洛阳シャー・ルオヤンはいくつも欠けている部分をいろいろ書き足してみる。罗英玮ルオ・インウェイも手伝った。

蔡文心ツァイ・ウェンシンが7年前の冯威フォン・ウェイの交通事故について調べに行った。行った先の警察署では「先ほど妹さんに同じことを訊かれたな」と。冯壹フォン・イーもまた交通事故について調べていた。