中国ドラマ『冷案』第5集～第8集

第5集

孙大庆スン・ダーチンが睡眠薬で眠らされた林慧リン・フイを犯した。ショックでホテルの一室に閉じこもる林慧リン・フイに対し、方睿ファン・ルイは謝る。そして「第一、我々を警察に突き出してもいい。でも林老师リン先生にも知られるぞ」「第二、お金を払う。また兰亭雅舍の部屋も与える。給料面の待遇もアップする」と二者択一を迫る。

孙大庆スン・ダーチンの証言に思わず夏洛阳シャー・ルオヤン（蒲萄）が激昂するが、抑えられる。

林慧リン・フイは泣きながら自宅に行き、父である林老师リン先生に許しを請うた。これが王良ワン・リャン（董畅）が以前証言した内容に繋がる。林老师リン先生の許しを得られなかった林慧リン・フイは後者を選択して兰亭雅舍の方を取った。方睿ファン・ルイは狡猾なことに孙大庆スン・ダーチンが林慧リン・フイを犯す状況を隠しカメラで録画していた。その動画をもとに孙大庆スン・ダーチンも恐喝した。

孙大庆スン・ダーチンの尋問の後、今度は方睿ファン・ルイに尋問するが、「証拠はあるのか？」と開き直る。拘束できる時間は24時間。“冷案小组”は方睿ファン・ルイの事務所の家宅捜索をする。金庫を開けると中に破壊されたノートパソコンが出てきた。きっとこの中に証拠がある、そう確信して冯壹フォン・イー（许愿）がデータの復元に全力を注ぐ。

罗英玮ルオ・インウェイ（李媛）はまた王良ワン・リャンの自宅を訪問する。「兰亭雅舍で麻薬を売ったでしょ？」という話、王良ワン・リャンは「またその話か、前から言っている通り、麻薬は売っていない。証拠があるなら捕まえればいいじゃないか！」

引き続きパソコンからのデータ復元を急ぐ。蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长（王雨）が食事の差し入れをするが、冯壹フォン・イーはほぼ飲まず食わずだ。

一方で拘束中の方睿ファン・ルイから採血し、DNA鑑定をしていた。結果は8年前の事件で現場から採取した髪の毛のDNAと一致した。後はパソコンのデータが復元され証拠が出てくれば良い、問題の24時間の期限が迫る。

時間になって方睿ファン・ルイは釈放された。

一睡もせず、ほぼ飲まず食わずで働いた冯壹フォン・イーが倒れた・・・

第6集

冯壹フォン・イーの病室で眠る“冷案小组”、蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长に起こされて署に戻ると精力的に過去の資料を探す。点滴を打って眠っていた冯壹フォン・イーも遅れて合流、こちらはパソコンのデータ復元を続ける。林慧リン・フイの携帯電話に目をつけた。林慧リン・フイの通話履歴を調べる（身分証明書番号に携帯電話番号が紐付けられており、そこから通話履歴をサクッと調べることが可能になっています）。事件前の通話は3人、王良ワン・リャン、林老师リン先生、方睿ファン・ルイ。

罗英玮ルオ・インウェイは周局長に新たな容疑者が浮かび上がったと報告した、その名も林建功リン・ジェンゴン、林慧リン・フイの父、即ち林老师リン先生のことでした。蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长はそれを聞いて笑った。8年前の捜査ではこれっぽっちも疑われていない人物のようだ。その説明はすぐになされた。死亡推定時刻に林建功リン・ジェンゴンにはアリバイがあったのだ。

蔡文心ツァイ・ウェンシン（施诗）は病院へ行って林曼リン・マン（周依然、二役）に林建功リン・ジェンゴンの当日の行動を確認した。外出時間は覚えていたものの、林曼リン・マンの体調に異変があって帰宅時間は覚えていなかった。

“冷案小组”の面々は林建功リン・ジェンゴンのアリバイ崩しに力を入れ始めた。死体を温めて推定死亡時刻を狂わせたのではないか？当日の電力を調べると1202号室は推定死亡時刻近辺で電力が急上昇している。暖房を使ったようだ。

王良ワン・リャンは林老师リン先生の病室の前まで行ったが、夫人に拒まれた。

“冷案小组”は王良ワン・リャンが林建功リン・ジェンゴンのアリバイ作りに加担していると踏んで、王良ワン・リャン宅へ行った。しかし、ある決意をした王良ワン・リャンは置手紙を置いて家を後にしていた。「方睿ファン・ルイが危ない」方睿ファン・ルイの居場所を特定して“冷案小组”も向かう。罗英玮ルオ・インウェイは蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长にも応援を要請した。罗英玮ルオ・インウェイが方睿ファン・ルイに「王良ワン・リャンがあなたを探している。動かないで」とメッセージを送った。そのメッセージを方睿ファン・ルイが見た時、背後には王良ワン・リャンが迫っていた・・・

第7集

“冷案小组”は二手に分かれ、一組は王良ワン・リャンを追い、一組は防犯カメラ映像で居場所を特定しに行った。王良ワン・リャンは方睿ファン・ルイを連れて屋上へ行っていた。方睿ファン・ルイは手足を縛られている。“冷案小组”と蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长らは王良ワン・リャンを追い詰めた。王良ワン・リャンは方睿ファン・ルイを林慧リン・フイの復讐のために殺そうとしている。

ナイフで刺し殺そうとしたとき、蔡文斐ツァイ・ウェンフェイ队长の拳銃が火を噴いた。

弾丸は王良ワン・リャンの手に当たり、ナイフを落とした。方睿ファン・ルイの命はかろうじて助けられた。王良ワン・リャンを逮捕し連行した。

8年前のあの日、王良ワン・リャンは林慧リン・フイの部屋から林老师リン先生が出てくるところを見た。部屋へ入ると林慧リン・フイは息をしていなかった。必死で蘇生措置をとったが生き返ることはなかった。部屋には二人で住んでいた時に使っていた暖房器具が置いてあった。電源を入れ部屋を暖めた。

林老师リン先生は癌が全身に転移しており、余命1ヶ月。林老师リン先生は退院して自宅で緩和ケアを行うこととした。退院の日、蔡文心ツァイ・ウェンシンと夏洛阳シャー・ルオヤンに付き添われて自宅に帰った。出迎えに来た林曼リン・マンが「お給料が出たの」と給与明細書を見せた。林曼リン・マンのことが心残りであった林老师リン先生の顔に笑顔が戻る。林老师リン先生の自宅にて取り調べが始まる。「林慧リン・フイが殺された晩、どこにいましたか？」林老师リン先生は林慧リン・フイ殺害の自供を始めた。

林慧リン・フイは理想的に育った。しかし王良ワン・リャンとの出会いで家を出ていってしまい、その人生は林老师リン先生が望んでいたものとは違っていた。その後、兰亭雅舍で生活していることを知り、それは林老师リン先生には許せなかった。兰亭雅舍に行き、林慧リン・フイを連れ戻そうとした。「私と一緒に家に帰ろう」しかし林慧リン・フイは戻ってこなかった。犯行の日、とうとう兰亭雅舍の林慧リン・フイの部屋を訪れた。しかし口論となり林老师リン先生は林慧リン・フイを絞め殺した。林慧リン・フイは涙を流しながら死んだ。

当初は自首をするつもりだった。帰宅してみると林曼リン・マンが熱を出して寝込んでいた。林曼リン・マンのために自首できない、そう思い自首をやめた。

罗英玮ルオ・インウェイは告げた。「あなたが出ていった後にあなたの二人の学生が林慧リン・フイの死体を見ました。王良ワン・リャンと方睿ファン・ルイです。彼らは真犯人がわかっていました。そのため、痕跡を消そうとしたのです。あなたに疑惑が掛からないように」

「そんな馬鹿な」

罗英玮ルオ・インウェイは王良ワン・リャンを部屋に招き入れた・・・

第8集

「私を許してください」という王良ワン・リャンに林老师リン先生は「許せるわけないだろ。Salah林サラ・リン家に恥をかかせて、挙げ句兰亭雅舍に送り込むなんて」蔡文心ツァイ・ウェンシンが「林老师リン先生、林慧リン・フイを兰亭雅舍に送り込んだのは王良ワン・リャンではありません」そして方睿ファン・ルイを部屋に入れた。方睿ファン・ルイは動揺している。蔡文心ツァイ・ウェンシンは林老师リン先生に孙大庆スン・ダーチン（谭希和）の取り調べの様子を見せた。

「本当か？本当なのか！？」
「俺が兰亭雅舍に送り込んだ。間違っていた」
「お前は人間の面をした獣だ！」

ここで王良ワン・リャンが「林慧リン・フイが許しを請うてきたときに扉を開けなかったのがいけないんです」証拠隠滅をした状況を話した。林老师リン先生は「どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ？」ずっと憎しんでいた王良ワン・リャンを赦した瞬間である。

王良ワン・リャンと方睿ファン・ルイは連行されていった。

新たな人物の登場、麻薬組織の徐金シュー・ジンである。张副局長と会談をしている。张副局長とは张建明チャン・ジェンミン、罗英玮ルオ・インウェイと共にこのドラマの冒頭、辺境の地で麻薬組織掃討作戦に携わった人間である。怪我も癒えて队长から副局長に昇進している。

が、林慧リン・フイ殺人事件の話はまだ終わりではない。刑務所に入った王良ワン・リャンは凶器を隠し持ち、仲間が起こした騒動のどさくさに紛れて方睿ファン・ルイを刺し殺した。たまたま面会に来ていた罗英玮ルオ・インウェイも騒動の現場に駆けつけたが、王良ワン・リャンは「ごめんなさい」と言って自害した。間に合わなかった・・・