香港の底辺を描いたドラマ。
物語に含まれる偏見に気が滅入る。
ここでは書ききれないくらいの映画賞を受賞している。
オススメ度
基本情報
邦題:一念無明(大阪アジアン映画祭)
誰がための日々(2019年劇場公開)
英題:Mad World
監督:黃進(ウォン・ジョン)
主演: 余文樂、曾志偉、金燕玲
予告編
簡単なあらすじ
阿東(余文樂)は母親・呂婉蓉(金燕玲)の介護をしていたが、事故(?)によって母親は死に、阿東自身も躁鬱病として精神病院に入院した。
阿東は退院すると父親・黃大海(曾志偉)のところで一緒に暮らし始める。阿東はJenny(方皓玟)と婚約して家も買っていたが、ローンはJennyが払っている。阿東が投資会社勤務時代に背負った借金も返してくれた。
黃大海はトラックの運転手をしていたが、足を怪我して仕事ができなくなった。阿東は仕事をすべく面接を受けるも、病気のことを話すと面接官の顔が曇る。
阿東には弟がいるが、アメリカに留学して就職、香港に帰らずに結婚して子供もできた。この家族には関わるつもりがないようだ。
ストレスが溜まった阿東はある日アパートの下のスーパーでお菓子を食べまくる。阿東の奇行を不安に感じたアパートの住人はこの親子に出ていくように促す。
感想ほか
私も躁鬱病の診断で仕事を辞めました(そこに至るまでは複雑な経緯がありますが)。再就職も面接で病気の話をすると、それまで口調の軽かった面接官の口が重くなります。日本でも精神疾患患者に対して冷たい。この映画は香港の底辺の話だが他人事とは思えませんでした。
余文樂、曾志偉という『無間道』で華々しい活躍をしたキャストが主演ですが、全く正反対の映画でした。
かつて恋愛映画にも出演していた金燕玲が寝たきりの母親という役を演じています。ずいぶん年月が経ったものだと感じました。
物語と関係ありませんが、日本語字幕が知り合いのハロルド加藤氏でした。